episode.21 ページ21
戻ってきたAをグリフィンドール生は囲んで讃える
ハグリッドが生徒たちにヒッポグリフの習性、注意事項を言うがマルフォイたちは聞いていない
ﾋｿﾋｿと話すその様子をAが横目で見ていた
ふとAを見たロンがその温度のない凍えるような瞳にﾋｯと悲鳴を上げた
そしてハリーがヒッポグリフに上手く触り、空を飛ぶという成功を治めると他の生徒たちも恐々とだが放牧場に入ってきた
あちこちで生徒たちがお辞儀をし始めた光景をAは眺めていた
そのAの傍には先程のヒッポグリフがいて、Aの身体に自身の頭を擦り付けている
時折Aが撫でてやると嬉しそうに鳴いた
バックビークに近づくマルフォイの姿を捉えたAの雰囲気が一瞬で緊張感を持ったようにピリつく
その変化にヒッポグリフも何かを感じ取ったのか身体を離してAと同じ方向を見ている
｢簡単じゃあないか｣
もったいぶったその言葉が聞こえてきてAはそちらに歩いていくと勿論その後ろをヒッポグリフがついてくる
｢そうだろう？醜いデカブツの野獣君｣
その言葉にバックビークが鋭い鉤爪を振りかざすがAがその間に入り込み、マルフォイを頭からすっぽりと抱き込むようにして地面に倒れ込んだ
『……っ！！』
バックビークの怒った鳴き声とそれを宥めるような鳴き声が聞こえてAはマルフォイを抱きしめたまま振り返る
Aに懐いていたヒッポグリフがAを庇うように前に立ち翼を広げていた
"マルフォイ、怪我はない？"
｢あ、ああ……｣
少し身体を離したAがマルフォイに尋ねると放心しつつも頷いた彼を安心させるように微笑んで彼をハグリッドに任せた
未だにバックビークは酷く怒っている
Aはすぐ傍にまで近づいてじっとその瞳を見た
そして迷うことなくお辞儀をしてその白い首筋をバックビークの目の前に晒した
誰かの悲鳴が聞こえるがAは決してお辞儀する事を止めなかった
……ごめんなさい。貴方の誇りを侮辱してごめんなさい
バックビークがAに近づいてきたが、襲いかかることなくAの手に頭を押し付けてきた
バックビークはどうにか怒りを鎮めてくれたらしい
Aは安心したように笑ってからハグリッドに早抜けの許可をもらい、ゆったりとした足取りで城に歩いていった
その後ろ姿を見て違和感を覚えたマルフォイがふ、とAが立っていた地面を見るとそこには血溜まりが出来ていた
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1118人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ハリーポッター」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
みや(プロフ) - 麻さん» コメントありがとうございます！更新を止めて暫く経つのにコメントくださったんですね。嬉しいです^^*続き更新しました！これからもよろしくお願いしますね。 (2020年2月24日 19時) (
レス) id: d3ef9add41 (このIDを非表示/違反報告)
みや(プロフ) - サキさん» コメントありがとうございます！やめなくて大丈夫なように頑張って続き書きますね！これからもよろしくお願いしますね^^* (2020年2月24日 19時) (レス) id: d3ef9add41 (このIDを非表示/違反報告)
みや(プロフ) - クリさん» コメントありがとうございます。かっこよくて、たまに可愛い教授を目指して書いているのでそう言っていただけて嬉しいです^^*これからもよろしくお願いします。 (2020年2月24日 19時) (レス) id: d3ef9add41 (このIDを非表示/違反報告)
みや(プロフ) - あっちゃんさん» コメントありがとうございます。いい意味で捉えます！ありがとうございます^^*これからもよろしくお願いしますね。 (2020年2月24日 19時) (レス) id: d3ef9add41 (このIDを非表示/違反報告)
みや(プロフ) - きぬさん» コメントありがとうございます！ようやく更新致しました！！これからもよろしくお願いします^^* (2020年2月24日 19時) (レス) id: d3ef9add41 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：みや
| 作成日時：2018年6月27日 16時
