episode.1 ページ1
｢…………ィア｣
懐かしい優しい声が聞こえる
少し掠れた低くて耳に残る心地良い声、でもどこか弱々しい
｢レティーツィア、早く起きろ。起きてくれ……｣
今度こそ鮮明に聞こえた縋るような声色に今すぐにでも起きて彼を安心させなければという使命感に駆られる
重たい瞼をうっすらと上げれば目を見開いて驚いた顔をした教授と目が合った
｢…おはようございます、教授｣
｢……馬鹿者。大寝坊だ｣
ずっと眠っていたからか喉が渇いて掠れた声しか出ない
返された言葉はやはり刺々しく厳しいものだけれど、眉を下げて顔を少し歪めている
『あはは、手厳しいですね』
そう言って笑うとﾑｯと眉を寄せて睨まれたがすぐに頭に手を乗せられた
｢守れなくて済まなかった｣
そのままわしゃわしゃと慣れたように撫でられた
『私が勝手に動いただけですよ？』
｢……それでも、だ｣
『教授がそうおっしゃるのなら…』
スネイプが折れないのを察したのかそう言いつつも全く納得していない様子のAにスネイプは苦笑いを零した
『あれからどのくらい経ちました？』
｢…約2ヶ月だ｣
『そんなに？！』
飛び起きたAをスネイプは優しい手つきでベッドに横たわらせた
｢一年経たなくて良かったな｣
その言葉にAは目を丸くした
『まさか……？』
｢ああ、つい先程思い出した｣
『何故…』
｢恐らく魔力が足りなかったのじゃろう｣
震える声で紡がれた言葉に答えたのは部屋に入ってきたダンブルドア
ベッドに横たわったままだが元気そうなAの様子を見てにっこりと笑った
｢忘却呪文を掛ける前に治癒の魔法を使ったじゃろう？だから完全に呪文を掛けるにはほんの少し魔力が足りなかったのじゃ｣
『だったら……ブラックとルーピン、ペティグリューにも記憶が？』
Aの懸念にスネイプが一瞬眉を顰めるがすぐにダンブルドアに顔を向けた
｢今のところは大丈夫のはずじゃ。この時代でAと深く関わらんことには戻るまい｣
Aはその事にほ、と息を吐くが今年の闇の魔術に対する防衛術の教師を思い出してｻｱと顔を青ざめさせた
『…おじいちゃん、今年のDADAの先生ってさ』
｢うむ…授業で関わるくらいなら問題なかろうて｣
ダンブルドアはそう言うがAは不安を感じたままだった
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みや(プロフ) - 麻さん» コメントありがとうございます！更新を止めて暫く経つのにコメントくださったんですね。嬉しいです^^*続き更新しました！これからもよろしくお願いしますね。 (2020年2月24日 19時) (
レス) id: d3ef9add41 (このIDを非表示/違反報告)
みや(プロフ) - サキさん» コメントありがとうございます！やめなくて大丈夫なように頑張って続き書きますね！これからもよろしくお願いしますね^^* (2020年2月24日 19時) (レス) id: d3ef9add41 (このIDを非表示/違反報告)
みや(プロフ) - クリさん» コメントありがとうございます。かっこよくて、たまに可愛い教授を目指して書いているのでそう言っていただけて嬉しいです^^*これからもよろしくお願いします。 (2020年2月24日 19時) (レス) id: d3ef9add41 (このIDを非表示/違反報告)
みや(プロフ) - あっちゃんさん» コメントありがとうございます。いい意味で捉えます！ありがとうございます^^*これからもよろしくお願いしますね。 (2020年2月24日 19時) (レス) id: d3ef9add41 (このIDを非表示/違反報告)
みや(プロフ) - きぬさん» コメントありがとうございます！ようやく更新致しました！！これからもよろしくお願いします^^* (2020年2月24日 19時) (レス) id: d3ef9add41 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みや
| 作成日時：2018年6月27日 16時
