21、一日マネージャー ページ10
GW最終日
そう、いよいよ音駒との練習試合の日である。
そんな中、武ちゃん先生に呼ばれた私。
「「よろしくお願いします!!」」
音駒がウチに来て挨拶を交わす。
向こうに行った時に会った人ばかりで、懐かしい顔がたくさんいた。
向こうも私がいるのに驚いた。
「すみません大地先輩。先生に呼ばれているので失礼します」
「おう、わかった」
大地先輩に一言入れ、先生の元に向かう。
武ちゃん先生は音駒の人と話していて、私を見つけると手を振って名前を呼んだ。
音駒の人…うっ、頭が。
少し嫌な予感がしながらも、私は先生の方へ寄った。
「一ノ瀬さん!待ってたよ!」
「はぁ…」
「音駒の猫又監督から呼んでくれって…あ、こちらがその猫又監督です。お知り合いですか?」
「よぉ嬢ちゃん。母親に似てきて口悪そうに育ったな」
「ハハハ…こんにちはお久しぶりです猫又監督」
嫌な予感は的中。
私を呼んだのは武ちゃん先生ではなく、猫又監督だったようだ。
猫又監督は母が高校生の時にバレーを教えてくれた人らしい。
女バレの監督はしていなかったが、母親が無理やり教えてくれとせがんだらしく、東京に母が行った時に何回か会ったことがある。
「…で、なんですか」
「昨日黒尾のヤツが提案してきてな。こっちにマネージャーがいないから、今日一日だけこっちのマネージャーやってくれ」
「え"ぇ"」
「あ、僕は一ノ瀬さんが大丈夫なら良いと言いましたので」
すんげぇ嫌な顔しても意見を聞く耳持たずって感じなので、仕方なく了承する。
「ということで一日マネージャーの一ノ瀬です」
「A…なんか、クロがごめん」
「研磨がいるだけで幸せだよ」
「A、俺は?」
「消えて欲しいと心から願うばかりだよ」
「まぁたそんなこと言っちゃって。もしかしてかまちょ?」
「頭かちわるぞ」
まぁまぁと黒尾に頭をくしゃくしゃと撫でられたかと思えば、久しぶり〜、と他の人もくしゃくしゃと頭を撫でてきた。なんだコイツら。
「よし。じゃあ今日の練習試合、Aのために頑張るか」
黒尾のその言葉におー、という声が上がる。嫌な気分ではないな。
チラッと烏野の方を見ると、いつも通りで少し悲しくなった。私がいてもいなくても変わんないんかい。
そんなことを考えている間に、烏野と音駒がそれぞれ並んだ。
試合開始のホイッスルが、体育館に響いた。
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S(プロフ) - また見返してました笑続き待ってます!!! (10月24日 20時) (レス) @page13 id: cc16e6db3c (このIDを非表示/違反報告)
S(プロフ) - 続き待ってます! (8月31日 23時) (レス) @page13 id: cc16e6db3c (このIDを非表示/違反報告)
AKU(プロフ) - 続き待ってます! (8月23日 23時) (レス) @page13 id: 7e29cefaa6 (このIDを非表示/違反報告)
AY(プロフ) - もっと続きが観たいです! (2023年3月13日 18時) (レス) id: faf5f904a1 (このIDを非表示/違反報告)
すがちゃん - インターハイとか春高とか見たかったー(´;ω;`)ウゥゥ (2023年2月12日 13時) (レス) @page13 id: ef7d209e46 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:宮 | 作成日時:2016年12月2日 20時