カメラ目線 ページ12
｢お化けってさ、テレビに映りたがってるのかな｣
『いきなり何？やめろ、そーゆーの』
｢主は無視して･･･。俺はこっち目線が多い気がしてもしかしたら、テレビに興味があっン”ン”ン”っ！！｣
俺の平手打ち口封じで清光は叩かれた口を抑えた。
『や、やや、やめろってんだろ･･･俺も薄々思ってたけどね！みんなこっちみっ･･･ァァァァァァ！』
ちょうど言いかけた所でタイミング悪くCM前の映像が流れた。確かにこっちを見ている。やめろ。なんでカメラ目線なんだ。アピールか。後ろにいますよ･･･ふざけんな。
｢僕も･･･そう見えますね･･･｣
堀川くんはカネさんの背中を撫でながらテレビを真顔で見ている。堀川くんの顔の方が怖い。今怖い。
背景にｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺと書かれた文字が闇のオーラをまとい、テレビのカメラ目線のお化けを睨んでいる。
真顔で。
『か、カネさんさんは何してるの？』
｢カネさんも実はお化け苦手なんですよ〜ねっ？｣
｢やめろぉおおお･･･国広、てめっ･･･俺の弱点をぉおおお｣
『俺と仲間だ。良かった･･･この部屋に俺の味方は居ないのかと』
｢ここに、にっかりさんがいたらな･･･主も助かるのにな｣
『その、にっかりさんは？いないの？』
｢･････････｣
『うん、察した。悪ぃ』
あー、うん。俺は察した。前の審神者による刀解だ。にっかり青江さんという刀剣様がいるらしい。
その人はお化けがどうチャラこうちゃらの人らしい。今は詳しく知らないけど。
｢主、見ろ！あのお化け･･･こっち見てｰｰ『ぎゃァァァァァァァァァァァァ！！』｣
肩をポンと置かれてテレビを向かせられた瞬間にドアップにされたサンカメ目線のお化けと目が合ってしまった。
｢ふははははっ！傑作だな！君は本当に面白い！｣
『不意打ち攻撃やめろっ！許せぬ･･･断じて許せぬ･･･』
｢君の驚きは俺を楽しませてくれる！いいぞ、もっと驚いてくれ！｣
『なんで貴様のために我が驚かなきゃならんのだ！やめろっ！断じて断る！』
見ろ！鶴さんのせいでカネさんと山伏さん、みっちゃんが気絶。リタイアしておる。再起不能。
清光、長谷部くん、堀川くん、石切丸さん、一期兄さん、薬研兄さん、鳴狐さんが真顔状態に陥っている。
ちなみに、三条系統の三日月さん、今剣くん、岩融さんと五虎退くんは外にいる。
｢大丈夫ですか？主？主っ？！｣
長谷部くんが俺を見た瞬間、驚きのあまり倒れてしまった。その光景とはｰｰ。
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作者名：のろすけ | 作成日時：2019年7月16日 23時
