今度の審神者は超怖がりでした《参》 (ページ40)

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火傷② ページ40

カネさんの信じられない言葉に俺は身を引いた。
体も心も焦った。
見られたという焦りと何故知っているかという焦り。
どちらにしても信じられないことでそれを言うカネさんさんに驚いた。

｢お前、風邪で倒れた時･･･その、身体ふかれてそのまま布団に入って肩だけ出てただろ？･･･それで、見ちまった。すまねぇな･･･けど、誰もお前に変なことは言わねーと思･･･｣

『変なことってどんなことだよ！この火傷跡見て醜いって思うことか？！可哀想だなって思うことか？！そうやって･･･そうやって見下すんだろ！殴るんだろ！捨てるんだろ！殺そうと思うんだろ！！』

思わずカッ！と血が上って一喝する。
カネさんさんの胸倉を掴み吠える。
見られたことの恐怖。
知られたことの悲しみが混じった感情だった。

｢･･･････････｣

手は震え、燃えるように熱い右半身からは湯気がゆらゆらと出ていた。
そろそろ限界も近い。
だけど理性を保って睨む。
もうこうなったら殴られても痛めつけられてもいい。
死んでもいい覚悟は最初玄関を開ける時からそうだった。

『･････････殴りたきゃ殴れよ！痛めつけたけりゃ痛めろ！元々俺を殺すつもりだったんだろ･･･！』

ジュゥウと湯気が立つ身体。
カネさんは俺を見つめたままで何も言わない。