謎の御蔵(おくら)後篇 ページ16
あまりに暗くて何も見えないが無意識に身体が動いて奥に入っていく。
「なっ、貴様・・・何をする気だ」
ザシュッ
あ、少し斬られた気がする。痛い・・・けど、彼等の方が今の俺より100万倍も痛く、苦しかっただろう。
まず何故か鞄にロウソクが入っていたのでマッチで明かりをつけ置いた。
ヌメヌメした床の感触が伝わる。
『うひぃ・・・ヌメヌメする』
スタスタと小さい子に近づき座り込む。片方の腕には手錠がかかれており・・・っておもちゃの手錠。
百均で買ったのかな?前審神者さまは。
『もう大丈夫・・・俺は貴方方に痛めつけること、そのような行為は絶対に致しません』
カチャカチャとおもちゃ手錠を外す。手が楽になったのか小さな刀剣様は手をにぎにぎした。
「・・・なんの真似だ?」
『俺がもし、また前審神者の様な事をしたら構わずやり返してください。貴方がた様の痛みを全てぶつけて下さい。こちらは政府におかげで無理やり審神者になった身・・・。刀剣様がどのようにされてきたのかが分からずここに来ました。ブラックと聞いてまぁこれぐらいはあるだろうとか思ってましたけど・・・まぁ、まさか・・・・・・母上が審神者だったなんて・・・思いませんでしたが』
「・・・・・・」
『一旦こちらから出ませんか?俺を信用してくれるのは時間かかりそうですし・・・もう、俺・・・ここ、限界・・・ですし・・・血・・・ヌメヌメ・・・ぉう』
俺は小さな刀剣様と大きな刀剣様の腕を引いて外に出た。振り返ると下駄を履いた天狗の様な格好の刀剣様と布を被った大きな刀剣様がいた。
二人の身体はbloodだらけで暗闇で見えなかった物が見えて心に蓄えられていた感情が全部表に出た。
『あ、ああ・・・ぁああああぁあああああぁあぁ!』
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作者名:のろすけ | 作成日時:2019年7月10日 22時