看病 ページ10
土方side
今日の朝の朝礼。俺はいつも通り煙草を手に持ちながら見廻りの当番を確認していた。総悟が何時も居ないのは当たり前なのだが、目の前にいる二番隊の先頭にいる現次も今日は調子が悪いようだ。
『おい、大丈夫か？』
俺が心配するとそいつは｢大丈夫です｣なんて掠れた声で応答する。足がふらついていて立っているのがやっとのよう。少し後ろに傾けば隊士達が現次を抑える。そんな始末だ。これ･･･まずいんじゃねぇか？
と思った時だ。
グラリ･･････
と奴の身体が前に傾いた。そのまま落ちていく身体。朝礼は1時中断。
｢隊長！しっかりしてください隊長！｣
と山田が揺らすがぐったりしてるわ、顔は赤いわで
かなり限界まで引っ張っていたのがわかる。
『･････････ﾁｯ』
俺は舌打ちをして隊士にとりあえず、俺の部屋に運び込ませた。白く細く、まだ大人になりきっていない子供の身体が目の前の布団に乗せられた。
『あとは俺が見ておく･･･からテメーらはさっき言った通りの行動をしろ』
そう言うと隊士達は出ていく。
『･･････ちとすまねぇな』
俺は少しずつ、重くなった身体を起こし服を脱がせる。精々シャツにしないとまた｢変態！｣だなんて怒られる。真っ白な肌に痛々しい傷が見えるのは嫌なのだが、俺は袖をまくってやる。
『･･････すげぇ数だな』
ボソリと呟いたのは傷の数。散々傷められた傷が露わになっていた。隊士達が置いてあった氷を袋につめ、おでこに乗せる。
『･･････タオル･･･ねぇな･･･。ちと取り入ってくるから待って･･･ろ･･？』
立ち上がりタオルを取ってこようと襖を開けたが服を引っ張られる感覚がして振り返る。
｢････････････｣
現次が寝たまま俺の足まで伸びている隊服をｸｲｯと優しく持っていた。何か言いたいのだろうか。
『･･････どうした？』
｢････････････だ｣
『････････････なんだ？』
｢････････行っちゃやです･･････父･･う･･･え･･･｣
『････････････』
俺は引っ張られた手を優しく握り。
『･･･タオル･･･取ってくるだけだから、待ってろ』
なんて言うと現次は｢･･･はい｣と小さな声で返事をした。その声に萌え死にそうな俺はタオルを取りに行った。
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Lime(プロフ) - 【死神くんは真選組】めっちゃ面白いです！主人公の過去とかもしっかりしてるし想像力豊か！！僕原作沿いの小説苦手で非原作沿い漁ってたんですけどとてもいい作品に出会えました！！更新ゆっくりでいいので待ってます！ (2022年7月5日 22時) (
レス) @page48 id: 9dc1bcf53d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：のろすけ | 作成日時：2019年6月17日 19時
