にゃーん調教 ページ8
『･･････にゃーん』
｢ダメでィ、やり直し｣
『･･････にゃぁん』
｢･････････60点｣
『･･････』
先程からご主人様(お兄)という鬼教官の元で｢にゃーん｣という言葉を復唱している。朝から言うのもなんだと思うが、場所も場所だと思う。向かい合いながらやるので尚更嫌だ。
ガチャガチャという食器の音がする。
そう、ここは食堂。隊士さん達の目線が俺とお兄に集まりながら･･･というか、猫耳と尻尾をつけている時点で注目をあびている。
｢･･････何してんだテメーら朝から｣
隣に座ったトシ兄のご飯の上には相変わらずすごい量のマヨが乗っている。匂いだけでもすごい。
総｢にゃーん調教でさァ｣
『･･････にゃん』
土｢にゃーん調教ってなんだ｣
総｢その名の通りにゃんにゃん言わせてはずかしめる･･･俺を落とそうとした罰でィ｣
｢あー･･･｣とトシ兄は頷く。ウンウンしながらマヨの上にマヨをかける。俺はその場所から離れお兄の右隣に座った。
土｢なんで離れた？｣
『マヨばっかだから･･････にゃ』
最後だけ小さく言うとトシ兄は箸を落としガン見してくる。その視線から避けるためにお兄の背中に隠れた。お兄は何も言わずにもぐもぐしている。
土｢そういやなんで飯食ってねーんだ･･･言っただろ？食えって｣
そうだ、俺はトシ兄から｢死んでても食え！身体持たねーぞ｣なんて言われて習慣づけされているのだ。
お腹はすいてないし、まず空かない。
『････････････はいにゃ』
土｢･･････尻尾まで･･･｣
俺が食堂のおばちゃんの方に歩いていくとトシ兄は俺の尻尾をガン見しているようだ。ふわりふわりと揺れる尻尾を思わず掴まれる。
ギュッ
『うぁあッ･･････！』
賑やかだった食堂が一瞬にして静かになる。全員の視線は俺に向けられて。トシ兄はゆっくりと尻尾を離し。
土｢･･････すまん｣
『･････ｼｬｧｧｧｧｧ』
俺は怒って引っ掻いた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 5人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Lime(プロフ) - 【死神くんは真選組】めっちゃ面白いです！主人公の過去とかもしっかりしてるし想像力豊か！！僕原作沿いの小説苦手で非原作沿い漁ってたんですけどとてもいい作品に出会えました！！更新ゆっくりでいいので待ってます！ (2022年7月5日 22時) (
レス) @page48 id: 9dc1bcf53d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：のろすけ | 作成日時：2019年6月17日 19時
