トシ兄特製バイキ〇マンヘアー ページ5
ﾎﾟﾁｬ･･･ﾎﾟﾁｬ･･･。だけ音が鳴るお風呂。トシ兄は頭が真っ黒なまま入ってきた。怒っているのか震えていたが、ここでは怒らないようだ。ほっ･･･。
｢･･････なぁ、現次･･･何でずっと回っているんでィ｣
俺はグルグル回り続ける。回ることでトシ兄に身体を見られることがなくなると思ったのだ。けれど、
｢･････････｣
トシ兄はじっとこっちを見てくる。すぐ、顔を逸らし、背を向ける。
『ねぇ･････あれってどう使うの？』
話を切りかけて指をさした方向にお兄は向く。
｢あ、あれ？シャワーって言うんでさ｣
『使い方は？』
｢おま、、あれも知らねぇのか･･･。まぁ無理はねぇな｣
おら、ここ座りやがれ･･･。と喧嘩腰で言われ、椅子に座ると･･･。はっ！！これって背中見えてる･･･よな？ってことは･･･チラ見してトシ兄を見ると･･･。
良かった･･･こっち見てない。
背を向けたままで安心した俺はお兄に使い方を教えて貰った。
『うわ、見て見て！これ、泡スッゲー！』
くしゅくしゅと頭に泡を乗せる。楽しそうにやっているとトシ兄に、
｢泡、無駄遣いすんじゃねーぞ？｣
と言われ『はーい』と答える。
｢何でィ･･･土方さんもやりたいんですかィ？｣
｢は？誰がやるか･･･｣
『･･････トシ兄、昔バイキ〇マンやってくれたじゃない･･･もうやってくれないの？』
と、昔話を切り出すと･･･。
｢････････････ったく仕方ねぇな。1回だけだぞ｣
シャンプーとかいうやつをめちゃくちゃ出してめちゃくちゃに頭をわしゃわしゃされた。お兄は嫉妬してトシ兄に赤い液体をかけた。
｢ギャァァァァァァァ！！何してんだてめぇぇぇ！｣
『ちょ、トシ兄？！い、いたっ！あわ！あわ目に入った！これ、どーすんの？ちょ見えない！』
｢こーすればいいんでさっ！｣
俺は顔面に水を浴びた。トシ兄は頭から熱湯？を注がれた。
｢ギャァァァァァァァ！あっち！あっつい！なにしてんだてめぇぇぇ！｣
『むぎゃぁぁぁっ！めが！目が染みる！なにこれ何これ！ちょ、見えない！更に見えない！』
｢だはははははははは！｣←
目を開けるとお兄が俺の顔にぽふぽふタオルを当ててくれていた。トシ兄は･･･放ったらかしで･･･。
頭はトシ兄特製バイキ〇マンで立派な仕上がりになっていた。何だろう。こんなに笑ったの初めて。
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作者名：のろすけ | 作成日時：2019年6月9日 22時
