人は凄い変わることがある ページ23
土方side
屯所に帰ってきた現次がめちゃくちゃ機嫌悪くて隊士も怯えている。俺も驚いて一緒に帰ってきた総悟に聞くと。
「怒らせちまいやした。俺とチャイナが目の前で喧嘩してたから」
『え、で・・・あの性格になんの?彼奴』
完全に見える謎の炎。現次から出ているのかずっと燃え続けるその火に恐る恐る近づく隊士がいた。山崎だ。
「あの・・・西野隊長・・・どうかされました?」
「・・・・・・・・・まぁ」
「・・・・・・あんぱん食べます?」
「・・・・・・いいえ」
俺が怒った時はもっと話すのだがあいつは逆に口数が物凄い減った。目線は逆方向を見ていて、ずっと黙っている。
『・・・・・・現次、今日は休め』
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・はい」
誰とも話したくないのか俺とも目線を合わせてくれない。何時もは「大丈夫ですよ?」なんて言うのに。総悟はどれだけやらかしたんだ。
「え、えと、現次?今日は・・・ごめ・」
「謝んな」
「・・・・・・ちゃ、チャイナもわる、悪かったっていっ」
「・・・・・・その名前出すんじゃねぇ」
「・・・・・・・・・じゃ、じゃあ中国人も謝ってたから」
いや、総悟ォォォォ?!中国人って、中国人の皆さんに失礼だろーが!せめて名前出せ!総悟!
「・・・・・・」
「か、神楽も謝ってたから・・・な?」
「・・・・・・・・・・・・らい」
「はぃ?」
「お兄もその子も嫌いだっつってんだよ!もう二度と俺に話しかけんな!喧嘩する奴は大っ嫌いなんだよ!」
現次は振り返って俺に一礼して「失礼します」と言えばさっさと出ていってしまった。喧嘩はダメの平和主義。総悟は放心状態で、俺も固まっていた。
『人ってすんげー変わるんだな・・・』
俺は放心状態の総悟の頭を撫でて、現次の部屋に向かった。
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作者名:のろすけ | 作成日時:2019年6月9日 22時