知らない人にはついて行かない! ページ14
「ちょ!ちょったまった・・・!あ、謝るからお茶してかない?」
そう言ったもふもふさん(銀さん)は「ね?」と笑顔で言ってくる。怖い。
『見廻り中だし・・・サボっちゃいけないから・・・』
「旦那すみませ「あんぱん買ったんだけどさぁ?」行きます!!」
『山崎さんんんんんんんんんん?!』
あー聞いたことある。山崎さん、あんぱん大好きなんだっけ。恐ろしく好きなんだっけ。
もふもふさんの後ろにちゃっかりついて行く山崎さんの腕を掴み『ダメですよ!怒られちゃいます!』と注意すれば、「大丈夫大丈夫〜」なんていう。
何が大丈夫なんだ。これ、見廻り途中・・・。
「現次くんは来ないの?」
『・・・・・・・・・・・・・・・』
山崎さん置いて見廻り行けないし、でも見廻り行かないといけないし・・・。
『外で待ってます・・・』
「それじゃ銀さん謝れないよ!お茶ぐらいいいじゃん」
『・・・でも、トシ兄が・・・・・・』
「少しはサボる事も覚えた方がいいと思うよ銀さんは・・・」
『・・・・・・・・・』
知らない人にはついて行かない。と屯所に貼られてあった子供用のポスターを思い出す。もふもふさんは手をさし伸ばしているが・・・。
『し、しら・・・』
「しら・・・・・・?」
『知らない人にはついて行かない・・・・・・!!』
俺は山崎さんを置いて逆方向へダッシュする。つまり、来た道を戻る。戻った所には屯所がある。よし、すぐさまトシ兄かお兄にダイブしよう。
「え、ちょ・・・まっ・・・」
「た、隊長〜!!」
『・・・・・・・』
ダダダダ・・・と疾風の様に駆け抜け、俺は一目散に屯所の縁側にいたトシ兄に飛びつく。
「うぉっ・・・!どーした?危ねーじゃねーか」
トシ兄はタバコを片手に持っていた。けど、無言で抱きしめる。
「町で何かあったのか?ん?」
『ありありのあり・・・です』
「ありありのありって何だよ!結局ありじゃねーか!」
『・・・・・』
ぎゅっ・・・と緩めながら締め付けると、頭を撫でられる。
「何があった・・・言ってみろ」
俺は先程あった怖かった話をトシ兄に話した。
『実はですね・・・・・・』
帰ってきたのにまた出かけるのか・・・→←不味い一言は周りを凍らせる
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作者名:のろすけ | 作成日時:2019年6月9日 22時