2話 ページ2
五条サイド
彼女の背中を眺めて口角を上げる。ほっんと飽きないおもちゃが出来た。
後輩のA。アイツが入学したての頃はよく覚えている。
女だって分かった時はガッカリした。俺のことを見ると大抵赤く頬を染めるか、言い寄ってくるかどちらかと思ったからだ。
だが彼女は「よろしくお願いします」と律儀に挨拶するだけで俺に眼中にもなかったのだ。
単純だ。他の女と違う反応をしたから興味を持ったなんてありきたりな理由で彼女にちょっかいをかけるようになった。が、全然反応しない。逆に生意気に毒舌ついてくる度胸。
あからさまに異性として見てこない気楽に絡めるアイツが割と気に入ってる。
「悟」
突然の呼びかけに振り返ればこちらに駆け寄る親友の姿。げ、もうサボりがバレたか。
「どこに行ってたんだい。サボるのはやめてくれ」
「傑に言われても無理。どこって決まってんだろ?Aのとこ」
「!Aちゃんのところか。それなら言ってくれればよかったのに」
「んでだよ、アイツに用でもあんのか」
「…いいや、別に何でもないよ。それよりまたからかって遊んでたのかい?」
「それ以外何があるんだよ?」
「…」
呆れたような視線を無視してどこでサボろうかと歩き出すと襟元を掴まれ教室まで連れられた。
終わりのチャイムが鳴るのと同時に立ち上がる。放課後は部屋に帰って暇を潰すなんて勿体ない。
「そんなに急いでまたAちゃんの所にいくの?」
硝子の声にそちらを見れば憐みの視線。それは俺に対してか…いや、Aに対してだな。
「Aは俺の最高のお気に入りのおもちゃだから」
「最低。傑、悟がいらないことしないよう一緒についていって」
「もちろんだよ。言われなくてもね」
ニッコリと圧のある笑顔を俺に向けてくる傑に舌打ちする。
「はぁ?"また"ついてくんのかよ。別に何もしねぇーよ」
「嘘つかなくていいよ。この前Aちゃんのスカートめくっていただろ?」
「あれはノーカン。てかその時見えた下着、傑が一番ガン見してたくせに」
「……してない」
「いや、してたから」
「もしもしAちゃん?今すぐ自分の部屋に帰って鍵閉めてね」
その声にハッとすれば硝子がAに電話している。
「それはないだろ!A、教室で待っとけよ!!」
電話の向こうに聞こえるよう声を張り上げて、乱雑に自分の鞄を持ち教室を飛び出す。
傑の呼び止める声がしたが構わずAの元へ駆け出した。
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Omiso(プロフ) - 緑の白猫さん» 前作でも今作でもコメントありがとうございます!ドロッドロという素敵な褒め言葉、最高に嬉しいです!心情は特に意識しているのでそう言って頂けて光栄に思います!次回作を出せれた時はぜひ応援よろしくお願いします!最後まで読んで下さりありがとうございました! (2021年4月5日 14時) (レス) id: 00c4677ab1 (このIDを非表示/違反報告)
緑の白猫 - ドロッドロでおっもい(超褒め言葉)好み過ぎる作品をありがとうございました! 前作も読ませて頂きましたが、どちらも心情描写が堪らなく好きです。作者様のペースで新しい作品を作って頂ければ飛びつきます。本当にありがとうございました。 (2021年4月5日 13時) (レス) id: 41276e8159 (このIDを非表示/違反報告)
Omiso(プロフ) - ノアさん» 最後まで読んで下さりありがとうございました!いつもは今までの作品も読んで下さっていたのかな?今作も読んで頂き嬉しい限りです!世界観を味わってもらうよう文は意識しているのでハラハラしたという感想を頂けて大満足です!今後とも応援よろしくお願いします! (2021年3月21日 21時) (レス) id: 00c4677ab1 (このIDを非表示/違反報告)
Omiso(プロフ) - muuさん» muu様!またのコメントありがとうございます!そして最後まで読んで下さりありがとうございました!憧れである貴方様に素敵な褒め言葉を頂けて感涙してしまいそうです(泣)いつも影ながら応援しています!そしてこの作品を応援して下さり本当にありがとうございました! (2021年3月21日 21時) (レス) id: 00c4677ab1 (このIDを非表示/違反報告)
Omiso(プロフ) - 虹野原さん» そして貴方様のような素敵な方に読んでもらえて心の底からこの作品を作ってよかったと思います!今後においてまた作品を作る機会では貴方様の応援を糧に全力で頑張ります!本当にありがとうございました! (2021年3月21日 21時) (レス) id: 00c4677ab1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Omiso | 作成日時:2021年2月6日 18時