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2話 ページ2

夏油先輩の笑顔の為と張り切ったものの、呪いは見えない、戦うセンスも持ち合わせていない、呪力なんてもっての他。

五条先輩がよくいう雑魚なのは間違ってはいない。

無駄な信念と根性でここまで来れたけど、そろそろ呪術界に身を置くことに限界を感じていた。

私の家系は一般人。両親は既に私が中学三年生で他界。死因は呪いによるものらしい。あたかも人から聞いたように言うのは実際そう聞かされたから。

目の前で親の死を見た。ただその時は呪いという存在を知らずに空中で両親が捻り潰される不可解な現象としか思えなかった。

訳もわからず泣き喚き、両親の次に殺されそうな私を救ってくれたのは名も知らない呪術師だった。

その人から呪いという存在を知り、どれほど呪術師が尊い存在なのか散々聞かされた。今思えば全部自慢話だったな。

だけどその話に感銘を受けた当時中三の私はその人から聞いた東京都立呪術高等専門学校に進路を決め入学した。

呪いについて勉学に勤しみ、将来陰で支えられる呪術界の仕事につけたらとか思っていたけど…

現実はそう甘くはない。現に、ただの一般人と変わらない私は呪術界の環境についていけずに限界を感じさせられているのだ。


「けど高校中退って世間的に厳しいかな」

「お前やっと辞める気になったの?ウケる」

「五条先輩は黙っててください」

「あ゛?」


それに呪術師の素晴らしい先輩方のために自ら色々手伝ってきたんだけど、その手伝いのほとんどが五条先輩のパシリ。

うーん、流石に自尊心が傷ついて泣けるよねって…あれれ?さっきから頭がもげそうなほど痛いんだけど


「っだだだ!!ちょッ頭がぁぁぁ!!」

「俺のこと無視してんじゃねぇーよ、ブス」

「悪口が小学生…ってすいません、嘘ですから手を頭から離してください゛」

「じゃあ土下座して詫びろ」


慈悲の心はないのかな?高専を辞めたい理由の8割程度がこの人のせいな気がしてきた。

なんて考えていたら頭を掴んでいた手がパシリと弾く音と共に離れ、


「悟、いい加減にしろ」


夏油先輩に手加減された力でグイッと引き寄せられると大きな胸板に顔面がダイブする。


「君の行き過ぎた意地悪でAがここを辞めたらどうするんだ。私は嫌なんだが?」


私の後頭部に手を添えては庇うように軽く抱き締められる。

ポカンと開いた口が塞がらない。目の前の起こっていることが信じられなかった。


え?夏油先輩がこんなこと普段絶対にやらない。誰?

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Omiso(プロフ) - てんぎつね。さん» コメントありがとうございます。そう言われて実際自分でやってみたんですけど想像以上に痛いですね(笑) (2021年7月28日 23時) (レス) id: 00c4677ab1 (このIDを非表示/違反報告)
てんぎつね。 - いや親指は反り返したら痛い (2021年7月28日 23時) (レス) id: 04fcd4138c (このIDを非表示/違反報告)
Omiso(プロフ) - るりさん» るり様、コメントありがとうございます!貴方様のお言葉に嬉しさで胸がいっぱいです!そして、貴方様の作品を読ませて頂いております。今後の更新楽しみにしています!応援ありがとうございます!貴方様にも私からのエールを。 (2021年6月5日 14時) (レス) id: 00c4677ab1 (このIDを非表示/違反報告)
るり(プロフ) - 最高な作品をありがとうございます。ほんとにその場にいるような臨場感や、細かく描かれる表現方法であっというまに読んでしまいました。これからも作品楽しみにしています! (2021年6月5日 11時) (レス) id: 82fe86bccf (このIDを非表示/違反報告)
Omiso(プロフ) - 緑の白猫さん» コメントありがとうございます!読者様がゾクゾクするようなホラー×ヤンデレを感じて頂けていたらと思います!夏油の術式を上手く活かせることを目的にしていたので貴方様の褒め言葉本当に嬉しく思います!最後まで読んで下さりありがとうございました! (2021年4月5日 14時) (レス) id: 00c4677ab1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Omiso | 作成日時:2020年12月17日 19時

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