13話 ページ13
荼毘サイド
「遅い…」
死柄木がAを連れて行ってから何時間も経っている。
酷いことを言われてるんじゃないか。
酷い暴力を受けているんじゃないか
なんて悪い考えばかりが浮かんで、ソワソワと体が落ち着かない。
「ジッとしてられねぇーよ」
座っていた席を立ち上がり、彼女の元へと足を進めようとすると
ガチャリと扉が開く音がして、アイツの部屋から出るAの姿
とその彼女の腰に手を回し、ご機嫌そうに笑う死柄木の姿。
その二人の姿にこみ上げるものはただ一つ。
醜い嫉妬心だけだ。
スタスタと彼らのもとへ足を寄せて、彼女に話しかけようと試みるが彼女の表情に違和感を覚えた。
彼女にとって大好きなはずの死柄木に触れられているはずなのにどこか複雑な顔をしている。
いつもの彼女なら馬鹿みたいにはしゃぐはずなのに何か噛み殺したように辛そうな顔してあいつの隣にいるのだ。
死柄木とAの間に何かあったのかは明白。
そうじゃないと彼女がこんな表情をするはずがない。
「おい、死柄木。今から俺の任務にAを連れて行くぞ」
任務なんて嘘。そんなものないがどうしてもAと二人きりで話しがしたかった。
その問いかけに死柄木は、
「あぁ、かわまねぇーよ。勝手にしろ」
意外にもあっさりと許可をおろした。
そのことに安堵する。
だが、安堵したのも束の間で死柄木がグイッとAを抱き寄せれば
「任務しくじるなよ。必ず俺の元へ帰ってこい」
サッと彼女の耳元でそう告げて、俺には挑発的な笑みを向けながら自分の部屋へと戻っていった。
…チッ、どこまでもイラつく野郎だな。
だが、今はアイツにイラつくことよりも
「A…行くぞ」
俯いてどこか怯えている彼女の手を優しく取り、アジトから外へと出た。
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Omiso(プロフ) - 緑の白猫さん» わわ、緑の白猫様！今作でもコメントありがとうございます！ヒロアカの小説まで読んでいただけて感激です😭かなり納得した終わり方を書けたつもりなので貴方様からの最高の褒め言葉をいただけてとても嬉しく思います！本当にありがとうございました！ (2022年2月7日 0時) (
レス) id: 6bf568ad42 (このIDを非表示/違反報告)
緑の白猫 - はっぴーえんどだ……。私が知っている作者様の中の作品で初めてみたはっぴーえんどだ……! 主人公が初めからちょっと可笑しいのがまた新しく感じ、最終的にヒーロー側につくとはまた違う、正しくはないかもしれないが幸せな道を選んだのが最高でした! (2022年2月7日 0時) (レス) @page49 id: 22cb640d25 (このIDを非表示/違反報告)
Omiso(プロフ) - あゆりさん» コメントありがとうございます！1番好きだなんて…最高の褒め言葉です！死柄木くんの沼によりハマってしまいましたか。よっし、この調子だ()本当にこの作品を読んでくださりありがとうございました！今後とも応援よろしくお願いします！ (2020年5月16日 12時) (レス) id: 47426ab442 (このIDを非表示/違反報告)
あゆり(プロフ) - 今まで読んできた作品の中で1番好きです！！Omisoさんのおかげで、もっと死柄木くんの沼にハマりました()これからも応援しています！ (2020年5月16日 11時) (レス) id: ce98ce751c (このIDを非表示/違反報告)
Omiso(プロフ) - りんさん» コメントありがとうございます！！本当に嬉しすぎるお言葉に喜びで胸がいっぱいです！また貴方様を楽しませる作品を作れたらいいなと思います！！今後とも応援の方よろしくお願いします！！ (2020年4月3日 7時) (レス) id: 47426ab442 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Omiso
| 作成日時：2020年2月10日 22時
