イザナとの遭遇 ページ28
⭐︎
ちらりと横で笑みを浮かべている蘭ちゃんを見た。
………イケメンだ………。
顔面偏差値の高さにちょっと打ちのめされそうになるが、今の私の顔面は例えるなら刀剣男士レベル。つまり神ということだ。
………ゴホン、そうじゃなくて。
ふっつーに蘭ちゃん、優しくね？？
内心そうごちる。体調悪いって言ったら心配してくれるし、コート肩に掛けてくれるし、支えてくれるし……奢ってくれるし(早口)
この蘭ちゃんに別れ切り出すの気まずい……てか言った瞬間に部屋に閉じ込められそうだなって思うの私だけ？？？
そんな事を内心ぐだぐだ考えていたからか、私は気づかなかった。
一つ目の死亡フラグとの接近に。
「ｰｰｰｰア？蘭？」
「あ、たいしょーじゃん」
え。
絶句した。口からハヒュッッッと息になり損ねた音が漏れる。
咄嗟に体を蘭ちゃんの後ろに隠したが、銀髪を揺らし、シックな服装に身を包む彼ｰｰｰｰイザナは、蘭を見つめ、「オマエも来てたのかよ、」と呟いている。
まっ………
待ってぇぇぇぇぇぇえええええええ！！！！
顔が真っ青になっているのが分かる。私はイザナの後ろから「お、蘭もいたのか？」と言いつつ近寄ってくる鶴蝶に目を向けた。
やめてやめてやめてやめて来るな来るな来るな！！！！
内心そう絶叫する。今バレたら袋叩きどころじゃ済まないのは、私でも分かった。
余りの衝撃に心臓はバクバクと脈動し、背筋に冷や汗が流れ、喉が引き攣った。
私の手により、ぎゅぅ、とキツく握りしめられる蘭ちゃんのコート。
目の前にある蘭ちゃんの背中に縋りつきたくなるような衝動に駆られた。
でも多分、蘭ちゃんに「コイツオレのオンナ♡」とか言われてイザナ&鶴蝶に紹介されたら死ぬしか無い。今はとにかく、イザナに気を取られている蘭ちゃんから逃げ出さなくては。
「オマエ、遊園地とか来るタマかよ……」
うげっと眉を顰めるイザナに、苦笑気味の蘭が呟く。
「たいしょー、それブーメランでしょ」
てかそれ言うなら鶴蝶もじゃね？と続けて言った蘭に、鶴蝶が苦笑いする。
そして一度イザナをちらりと見て、微かに笑いながら、
「イザナがヨメを今度ここに連れて来てぇって言ってたから、オレも一応着いてきただけだ」
「ッオイ、余計なこと言ってんじゃねェよ」
「！悪りぃイザナ！！」
とんでもない暴露をしてきた鶴蝶の言葉に、私はアレ？と首を傾げた。
ヨメを連れて来たい、と……ほうほうほう、なるほどね。
ｰｰｰｰあっ、これ私のせいだったぁぁぁぁ！！！
愕然と口元を抑えた私は、その答えに頭を抱えたのだった。
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みるく - あばばば……『確蝶』じゃなくて『鶴蝶』でした……！！報告ありがとうございます！今すぐ直しますね！ (2022年5月18日 21時) (
レス) id: df78d63940 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうな(プロフ) - かくちょーって鶴蝶だった気がするんですが、違ったらすみません。お話面白いです！これからも頑張ってください！！ (2022年5月18日 20時) (レス) @page9 id: 53cc08d6c4 (このIDを非表示/違反報告)
みるく - 夢主ちゃんにはもっともっと叫んでもらう予定です（笑）更新頑張りますねー！ (2022年5月17日 16時) (レス) id: df78d63940 (このIDを非表示/違反報告)
みくる(プロフ) - 夢主ちゃんの心の叫びが面白くて好きです！(笑) 更新楽しみにしています♪ (2022年5月17日 12時) (レス) @page3 id: 4ca5d78dde (このIDを非表示/違反報告)
みるく - 好きと言っていただけで嬉しいです！更新頑張りますねー！ (2022年5月12日 22時) (レス) id: df78d63940 (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時：2022年5月4日 10時
