検索窓
今日:9 hit、昨日:2 hit、合計:21,065 hit

蘭ちゃん ページ21

⭐︎




「A、楽しいかぁ?」

「ン、ぁ、うん!凄く楽しいよ!ありがとう、“蘭ちゃん”」


顔を覗き込んでそう問いかけて来た“蘭ちゃん”に、咄嗟に笑顔を浮かべて答える。

私は今、蘭ちゃんこと『灰谷蘭』と遊園地へ遊びに来ていた。


結局私の考えは想像……というか勘違いでしか無く、普通に彼は私をデートに誘いに来ただけだったのだ。


……いや、普通とは??


というか、私があそこまで焦ったのは何だったのか………ガックリと肩を落としつつ、私は(無理矢理)蘭ちゃんの後ろに乗せられ、バイクで遊園地へと来たのだった。(勿論お金は蘭ちゃんが払っていた)


やっぱAちゃんって人のことサイフだと思ってるな……。


どうやったらあんなスムーズに奢られる所まで仲を深めたのか……ハァ。



「A?」

「ひょぇっ!な、何でもないよ!」


急に蘭ちゃんの整った顔立ちが近づいてきて、私は思わず奇声を上げて飛び退いた。


それに怪訝な顔をする蘭ちゃんだったが、急に私の手を握ってきたかと思うと、空いた片手でとあるアトラクションを指差した。


「アレ、行こーぜ♡」

「アレ、って………?……エッ、お化け屋敷!!?」


蘭ちゃんが指差したのは、何を隠そう、私の大の苦手であるお化け屋敷だった。

蘭ちゃんがお化けに怖がるとは思えないから、純粋に怖がる私の反応を楽しもうとしているのだろう。


くっ、ズル賢い!!流石は天竺四天王……!!



「何考えてんだよ。オレと居るときは、オレことだけ考えてろって」

「ぁ、ウン……ごめん。で、でも……お化け屋敷ホントに行くの……?」

「あ?そうだけど、何だよ。蘭ちゃんと行きたくねェってか?」



クッッソコイツ楽しんでやがる!!!

ニヤニヤ笑みを浮かべる蘭ちゃんに凄まれた私は、小さな声で



「や、そうじゃないけど……」



と呟くのが精一杯だった。



⭐︎

蘭ちゃん→←なんで前の私そういう事するかな?



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (90 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
212人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

みるく - あばばば……『確蝶』じゃなくて『鶴蝶』でした……!!報告ありがとうございます!今すぐ直しますね! (2022年5月18日 21時) (レス) id: df78d63940 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうな(プロフ) - かくちょーって鶴蝶だった気がするんですが、違ったらすみません。お話面白いです!これからも頑張ってください!! (2022年5月18日 20時) (レス) @page9 id: 53cc08d6c4 (このIDを非表示/違反報告)
みるく - 夢主ちゃんにはもっともっと叫んでもらう予定です(笑)更新頑張りますねー! (2022年5月17日 16時) (レス) id: df78d63940 (このIDを非表示/違反報告)
みくる(プロフ) - 夢主ちゃんの心の叫びが面白くて好きです!(笑) 更新楽しみにしています♪ (2022年5月17日 12時) (レス) @page3 id: 4ca5d78dde (このIDを非表示/違反報告)
みるく - 好きと言っていただけで嬉しいです!更新頑張りますねー! (2022年5月12日 22時) (レス) id: df78d63940 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作成日時:2022年5月4日 10時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。