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#34 ページ35

br「いやぁ〜振られちゃったなぁ。
Aも、頑張ってね」

『うん・・・!!』

暫くの間、沈黙が続いていたが、この沈黙を破ったのは彼だった。

br「そういえばさぁ」

『ん?』

br「Aの好きな人って誰?」

『はっ?』

急すぎて素っ頓狂な声が出てしまった。
彼は教えてくれ、と言わんばかりに此方へ近づいてくる。

『ちょっと近いんだけど』

br「あぁごめん。で!誰なの!?」

もう私に拒否権はないんだなぁ、と思い渋々教える。

『・・・笑琉』

琉唯はニヤニヤしながら「へ〜」なんて言ってる。

『なんでニヤニヤしてんの』

br「ん〜?なんでもな〜いw」

このニヤニヤ具合は恐らくこの調子でいくと取り返しのつかない事態に陥る可能性がある。
一応保険かけとこ。

『周りにこの事言わないでよ』

br「わかった〜」

正直この「わかった〜」は軽い感じで言ってそうなので、あまり信用はできないが、彼はこういう事は制止すればちゃんと守ってくれるので、別にいいか、なんて考えていた。

ここでちょうど私の家に着いたので、琉唯と別れる。

.

7月のある日。明日から皆楽しみにしている夏休みが始まる。
お盆休みだったり、夏祭りだったり、花火大会だったり色々なイベントがある。

って言っても盆は親族とかいないから関係ない。
夏祭りや花火大会も、友達は1桁くらいしかいないので誘える人がいないし。
まぁでも夏祭りと花火大会は凛に誘われてるからアレだけど。

それに、特設合唱で出場する地区コンクールや、県の合唱コンなどもある。
夏だし、人混みの中にずっと居るので余計暑いし、眩暈が起こるのだ。

まぁそんな苦しみを乗り越えれば楽しみがたくさんだからね。

今日は休み前だという事で、午前中で終わる。
やったね。

ワクワクして堪らない。
でも調子乗ってたら階段で思いっきり踏み外して太もも打撲した。痛いです。

『痛い・・・まぁいいや。家出よ』

鍵を入れたであろう、左のポケットに手を突っ込んだが、何も無い。
はぁ、また忘れてた・・・

自宅付近で私を待っている笑琉に、『ちょっと待ってて』と伝える。
相変わらず彼は呆れた顔をしていた。

sm「Aなんで毎回鍵忘れていくんだよ。大事なもんだから逆に忘れないでしょ」

『今日はワクワクしてて調子乗ってた』

sm「本当にAって意外とズボラだな。成績優秀なのに私生活がだらしない」

『自炊はできてるし』

sm「もっと用心深くなれよ」

どこか抜けてる人に言われたくないです。

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作品ジャンル:恋愛
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ここあ - 誕生日一緒でびっくりしました!応援してます! (9月13日 17時) (レス) @page24 id: c80d6c82a5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:七瀬紫苑(レイピアさん。) | 作成日時:2021年1月10日 22時

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