【WT】花天月地【Smile】 (ページ19)

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#18 ページ19

・・・誰かに肩を叩かれている。
恐らく寝ている私を起こそうとしてくれているのだろう。
ゆっくりと起き上がると、笑琉が目の前に居た。

『あれ、なんでいんの？部活は？』

sm｢外見ろ、もう下校時刻だ｣

そう言われたので外を見ると、燦然と輝く星が良く映える紫色の夜空が広がっていた。
下校時刻という事は7時だろう。

『私3時間も寝てたじゃん・・・』

sm｢今夜寝れなくて明日目の下に隈作って登校してくんなよ｣

『多分明日授業中寝るかも』

sm｢敢えて起こさないでおくか｣

『怒られたくないから起こして』

sm｢気が向いたらな、いいから早く鞄持てよ｣

『なんだよ気が向いたらって・・・』

私は基本置き勉するタイプなので、必要なものだけ鞄に荷物を詰める。
鞄を持って立ち上がり、彼の肩を貸してもらう。

sm｢Aってエレベーターの使用許可貰ってる？｣

『貰ってるよ』

sm｢んじゃエレベーター使うか。ほら、肩貸すから｣

『ありがとう』

エレベーターを降りて、昇降口で靴を履き替える。下駄箱は、皆もう帰ってしまったのか、下足を置いている人が見る限り私たちだけしかいなかった。

すると、彼が｢そういえばさ・・・｣と言い、話を続ける。

sm｢下校はこうやって俺が居るから良いけど、登校はどうすんの｣

・・・登校の事忘れてた
凛は少し気まずくなってしまうし、一人暮らしの為送迎出来る人もいないし。
バスで行こうとも考えたが、元々バス通では無いので定期券を購入してないから乗れない。
一応、自転車通学していると学校側も知っているが、もちろん足を使う為乗れない。

『・・・もしかして私終わったのでは。
登校手段ほとんど無理だなぁ。登校出来ないんだけど！！』

sm｢Aいつも学校から見てどの方向から学校まで来てんの？｣

なんだ急にそんな質問してきて・・・
笑琉っていつも意味分からないタイミングで全然関係ない質問してくるなぁ。
方向か、多分南東方向から来てる筈だけど・・・

『家は南東・・・？だと思う。でも歩かなきゃ分かんないな』

sm｢ふーん、じゃあ行くか｣

『なんで毎回自分から質問してくるのにつまんなさそうな反応するの？』

sm｢つまんないんじゃなくて理解したって意味だから｣

『・・・そう』

sm｢Aだって俺の返し方とあんまり変わんないだろうが｣

『・・・それもそうか』

そして暫く笑琉と話しながら歩いていると、自宅に着いた。

『此処が私の家だけど』

笑琉は何故か驚いた顔をしていた。