【WT】花天月地【Smile】 (ページ14)

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kir｢腫れてるから多分捻挫かな、学校終わったら接骨院行った方がいいと思う｣

『・・・はい』

kir｢はい、湿布貼って｣

彼から湿布を渡されたので、靴下を脱いで患部に貼る。
やっぱり痛いな・・・

kir｢大丈夫・・・じゃないよね、歩ける？｣

『誰かに支えてもらいながらだったらいけます。一人で歩くとなると少し厳しいかもしれません・・・』

kir｢じゃあ俺が教室まで支えながら連れて行くから。あ、記録しないといけないから学年とクラス、番号と名前教えて貰って良い？｣

そう言われたので、彼に学年、クラス、番号、氏名を伝える。
彼はつらつらと記録用紙にペンを走らせていた。

kir｢よし、これで大丈夫か。
あ、因みに俺は2-1の黄島霧哉。よろしく｣

『よろしくおねがいします』

kir｢俺堅苦しいの好きじゃないから敬語抜きで話して欲しいんだけど大丈夫？｣

別に先輩や先生など、目上の人の立場には置かれていないので、そうでない限りは私も敬語を抜いて話すので許可した。

『よろしく、霧哉。えっと・・・教室行きたいんだけど・・・でも保健室空けておいていいの？』

私がそう尋ねた瞬間、タイミングを見計らったかのように保健室のドアが開き、そこから養護教諭の先生が入ってきた。

｢ごめんね〜霧哉くんに仕事任せちゃって。
もう戻って大丈夫だよ、ありがとうね〜
あ、その子足捻ったの？階段とか無理だったらエレベーター使って良いからね。
担任の先生には伝えておくから｣

『ありがとうございます』

kir｢いえいえ〜それでは失礼しました。
立てる？A｣

彼が此方へ手を貸してくれたので、手をとって立ち上がり、彼の肩に腕を掛ける。

保健室を出て最初の難関がやってくる。
階段だ。降りる時は比較的楽だが、上りがキツいのだ。何せ片足捻っているので、もう片方の足のみで上るには相当な労力が必要になってきてしまう。

kir｢階段無理だよな、エレベーター使う？｣

『そうするね』

そして私達はエレベーターに乗って自分の教室がある2階フロアへ向かう。

2階へ着いたので、霧哉に支えられて自分の教室までなんとか辿り着く。

『ごめんね、支えて貰っちゃって
ありがとう』

色々私に対して気遣ってくれたのでホントに感謝の気持ちが絶えない。

kir｢それくらい良いって
お大事にな、ちゃんと病院行って診て貰えよ？｣

そう言って彼は此方に手を振り立ち去っていった。
今は11時。昼休みまで1時間半もあって暇なので教室で大人しく読書する。