【WT】花天月地【Smile】 (ページ13)

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可愛い子に満面の笑みで｢ありがとう｣とか言われた私は完全にノックアウト。
その子は架音ちゃんというらしい。(作中ではあまり出さないが)
名前も可愛いとか最強。
でもやっぱ凛には敵わないけどね。

学級委員長(女子)がこのクラスの女子をまとめているのだが、学級委員長の考え？意見？によると先に室内でやるものをやってから外に出て測定する競技をした方が良いのでは、という考えに皆賛成した。
｢次は反復横跳びだー！｣なんて騒いでた。
はしゃがないでください学級委員長さん。

反復横跳びもペアになってカウントする。ペアは上体起こし時と同じペアなので、必然的に架音ちゃんと組む事になるのだ。

｢カウントお願いね、Aちゃん｣

『ん、分かった』

そして開始の合図であるホイッスルが鳴り、皆一斉に動き出す。

架音ちゃんめちゃくちゃ早くね？スペック高すぎだよ・・・

｢終了！！｣

｢はぁ〜・・・何回？｣

『58回だったよ、凄いね』

｢そっか、ありがとう！
次Aちゃんでしょ？準備しな〜｣

架音ちゃん疲れたのか、｢ふぃー｣と息を吐きながら床に座り込む。

彼女は此方を見てVサインをして、

｢Aちゃん頑張ってね｣

と言ってくれた。

めちゃくちゃ頑張れるわ。

開始の合図であるホイッスルが鳴った瞬間、直ぐに動く。

あっ待って、足捻る・・・！！

そう思うのは明らかに遅く、その瞬間には既に捻ってしまっていた。

やっば、痛い・・・

｢Aちゃん大丈夫！？保健室いく？｣

『うん、流石に捻った足そのままにする訳にはいかないからね、心配してくれてありがとう』

学級委員長に保健室に行くという事と、理由を述べて保健室へ向かう。
幸い、架音ちゃんに支えて貰っているので階段の昇り降りはあまり辛くはないが、彼女は怪我している訳では無いので、保健室に着くと｢ごめんね、私戻るから｣と言って皆のところへ行った。

コンコン、と軽くノックして｢失礼します｣と一言入れて入る。
入ると保健室には養護教諭ではなく男子生徒がいた。

・・・あの金髪見たことあるな
昨日の昼の人達の中の1人かな、と考えていると声をかけられた。

kir｢・・・あ〜、今養護教諭の先生出張でいないから俺が此処にいるんだけど。
具合悪い？｣

『いや、内科じゃなくて外科です。足捻ったので』

kir｢そう、んじゃそこ座って｣

と、彼に促され、椅子に腰かける。
彼とネクタイの色が同じなので、恐らく同じ学年だろうか。

それよりも足が痛すぎる。