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まっしろなあい ページ5




「ね゛ぇ゛シャークん!!!!なにこのコース!!!」

「うるせぇよなかむ。またAが泣いたらどうすんだよ」

『…別に大丈夫だよ、なかむだもん。』



そう言った瞬間ぴたりと喧騒は止んだ。

皆が驚いた顔をして此方を見ている。……何か、おかしなことを言ったのかと不安になってしまう。


と思えば、なかむの顔がどんどん赤くなっていく。

瞬間、視界が真っ白に埋まり温かな体温が体を伝う。



「なんでそんなに可愛いの!!!」

『う゛っ……』


なかむならいいと言ったが、うるさいものはうるさい。

いつまで経っても離れないなかむを、『はなして、私も一緒にゲームしたい』と背中をぺしぺしすると、


「俺から離れないならいいけど」と意地悪い笑みを浮かべる。


が、皆が黙っておらず、敢えなく私から剥がされた。

温かく落ち着くぬくもりが離れていって、少しの寂しさを覚える。


急に、あの場面が、脳裏に浮かぶ。



















やだ、おかあさん、離れていかないで














私を、おいていかないで、












おねえちゃん、なんで、いなくなっちゃったの、


















わたしのかわいい、おとうと、

















なんで、私の腕で、



















_______っ___!!!













___________おい、______!!!


















____________A!!!!



















ぱちん、とシャボン玉が弾けたように全部消えた。




目に映るのはあの景色じゃなくて、心配そうなみんなの顔。









「A、どうしたの、大丈夫?」


きいろの目と、視線が合う。






「…今日、起きてから薬飲んでねえだろ」



「あ!そうじゃん、まって、待ってて、持ってくるから!!」





すまいるの言葉で気づき、急いで薬箱を漁り始めるきんとき。


こんなことあんまりないし珍しいな、とか他人事みたいに考えてたけど。




いざ目の前に薬を出されると、体が拒む。

たった二錠だけなんて、本当に私を治すだけのためにあるじゃないか。



みんながいる前で『いっぱいお薬欲しいです』なんて言えばブチギレられること間違い無い。


 
が、タヒなない程度の辛さは嫌いなのだ。無駄だもん。



薬を目の前に、みんなの視線を浴びながら睨めっこ。


後何ふんかかるんだろう。





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天薫茈雅(プロフ) - ほうき星さん» コメントありがとうございます!ご丁寧な選び抜かれたお言葉での賛美、ありがとうございます。当方あまり文字を綴るのが得意では無いため、そう言っていただけますととても嬉しいです。更新は遅くマイペースですがお付き合い頂けますと幸いです。 (4月11日 0時) (レス) id: c24003a2ad (このIDを非表示/違反報告)
ほうき星(プロフ) - 初めてコメントさせて頂きます。小説の世界観が本当に好きで作者様の選ぶ言葉の1つ1つが本当に丁寧で主人公の心の苦しさとかキャラクターの愛の深さに感動しました。 (4月10日 15時) (レス) id: 43360d69cc (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あめ | 作成日時:2024年1月21日 20時

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