永瀬くんの魔法。 ページ10
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前のクラスの披露が終わって、ものすごい歓声が聞こえる。
司会者が
「次でラストになります!
皆さんお待ちかね、2Cと2Dの発表です!テーマはシンデレラ!
今宵、灰かぶり姫は魔法にかけられて美しくなり王子と結ばれるのです!」
そう煽るとさらに大きくなる歓声。
それに比例して大きくなる私の不安。
前の組の子、すごい綺麗だった。
その後に私が、しかも永瀬くんと一緒になんて出たら。
「ど、どうしよう永瀬くん、私やっぱ無理だ」
そう言って永瀬くんの袖を引く。
永「はぁ!?何言うてんの今更!」
「だ、だって、私、可愛くないし、永瀬くんの隣並べないよ…」
いわげんに可愛くしてもらったけど、それでも限度がある。
表情筋も緊張で固まってしまって、きっと今ひどい顔してる。
永「A」
「私のせいで、賞取れないかもしれない、永瀬くんだって、笑われちゃ」
ドレスだって放課後もずっと残って制作係の人が頑張っていたのに、私のせいであの努力も水の泡になってしまう。
ああ、頭がグラグラする。
永「A!!」
そう名前を呼ばれて気が付くと
永瀬くんは私の頬を両手で掴んで、私の目の奥を除くように見つめていた。
茶色い瞳がキラキラしている。
永「1回しか言わんからよお聞けよ」
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永「今日のお前は世界で1番綺麗や」
俺が言うんやから間違いない!って謎のドヤ顔決めて、
私の手をぎゅっと強く握った。
「永瀬くん…」
永「やから、自信持って。な?」
そう微笑まれると、不思議と先程の不安が拭われた気がした。
「…うん。ありがとう、もう、大丈夫!」
永「…っ、おう、わかったらええねん」
永瀬くんはハッとして照れくさそうにそっぽを向いた。
BGMが爆音で流れ出す。
そして1歩前へ踏み出せば、スポットライトが私を照らす。
この胸のドキドキは、緊張とはまた別の
ドキドキが混ざっているような気がした。
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だだ(プロフ) - あずさん» うわあ〜〜(;-;)コメントありがとうございます!!なんて嬉しいお言葉…!!ぜひぜひ書かせていただきます!!!そう言って貰えて心から嬉しいです(;-;)頑張ります!! (2019年11月30日 10時) (レス) id: f8fe4bbe58 (このIDを非表示/違反報告)
あず(プロフ) - 完結おめでとうございます!素敵でした。付き合った後の2人1ページだけではなくもっとみたいです!ご検討ください(笑)これからもだださんの作品楽しみにしています! (2019年11月30日 1時) (レス) id: fe82437d4e (このIDを非表示/違反報告)
ア リ オ カ ラ イ ス?(プロフ) - だださん» もうさすが廉くんって感じです>_<だださんの投稿これからも推してきますね)^o^( (2019年11月26日 17時) (レス) id: 6d246c6cb1 (このIDを非表示/違反報告)
だだ(プロフ) - ア リ オ カ ラ イ ス?さん» ほんとそれなです!!黒髪も素敵だったけど茶髪永瀬が最高で最高で…(;-;)ありがとうございます!これからも頑張りますので何卒〜!! (2019年11月24日 21時) (レス) id: f8fe4bbe58 (このIDを非表示/違反報告)
ア リ オ カ ラ イ ス?(プロフ) - だださん» いやー、最近イケメン度増しすぎですよね(;_;)これからも更新楽しみにしてます!! (2019年11月24日 18時) (レス) id: 6d246c6cb1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:だだ | 作成日時:2019年10月21日 21時