永瀬くんの犬 。

永瀬くんの災難。 ページ24

(永瀬side)
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永「んあ」



学校祭の準備でここぞとばかりに話しかけてくる女子がめんどくさくて、資料室でサボっていると




「……〜！…〜〜…」




なにやらドアの前から話し声が聞こえる。

もうそろお迎えが来たかな、と思い机から立ち上がり




少し錆びたドアを開けると









岸「…あ、廉」



優太と、








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「あ、永瀬くん」





ドアの音で目を開けたAがいた。


優太の手はAの頬に添えられている。









永「え、…な、お前ら」









完全にそれは、キスする直前やった。

Aなんか目をつぶってた。間違いない。









岸「俺たち画用紙取りに来てさ〜！まだ残りあった？？」



キスの邪魔をされたと言うのに優太は全然気にしてない様子だ。




な、なんや、どゆことやねん。




あーあれか！？

付き合ってるからキスぐらいするやろ？的なあれか！！？




てか付き合ってたんか！！！

最近よう一緒におると思ってたけど、そういうことなん！！？









突然の失恋にもう頭はパンク状態。



「大丈夫？どした？」






まともにAの顔も見れん。






永「な、なにが！？超元気やけど！

うん、俺超元気。さー仕事仕事」






俺は大丈夫、自分に言い聞かせる。

一刻もはやくこの場から立ち去りたかった。





岸「あっ、ちょ！廉！」





後ろから優太の声が聞こえるけど無視や無視。

聞こえないふりでスタスタと歩く。





冷静を装うものの、頭の中はぐるぐるで






だいたい優太もなんで今まで黙っとったん！？

友達の彼女とか、俺どうしたらええの！？









てか、学校で、あんな人気の多いところでキスすんなや！！









永「いたっ！は！？」




曲がり角で壁にぶつかるし、なんなん。









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