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「ひ、…平野さん、なんで…」
平「…久しぶり」
ドアを開けると、
正面の歩道のガードレールに腰掛ける平野さんがいた。
久しぶりの平野さんの姿と声に胸がぎゅうとこれでもかってくらい締め付けられて、息が出来ない。
さっきの永瀬さんへのお終いにする宣言も虚しく、
胸が、脳が、全身が平野さんに会えた事を喜んでいる。
平野さんが好きだと、叫んでいる。
月明かりに照らされた平野さんの表情は長い前髪のせいでよく分からない。
平野さんはゆっくり立ち上がり、こちらへ歩いてくる。
ごめん、もう会えないと言いに来たのかもしれない。
それなら、
平野さんの顔をずっと忘れないように
平野さんの顔が涙で歪んでしまわないように
最後の一瞬まで泣かないでいよう。
そう決めて、近くなった平野さんの顔をじっと見つめる。
さっきは分からなかったけど、前髪から覗く目は優しい色をしていて、厚めの唇は緩やかに弧を描いていた。
「え…」
てっきり、困ったような悲しいような表情をしていると思っていた私の脳内に一瞬の期待がよぎる。
平「Aちゃん」
そう優しく呼ぶと
平野さんは私の手を取って、開いた手のひらに
「平野さん…これ」
小さな紙を1つ、乗せた。
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平「そう、俺の連絡先。」
平野さんから渡された紙には11桁の数字の羅列と何かのID。
それは明らかにケータイの番号とLINEのIDだった。
「え、え、なんで…」
動揺を隠せない私を平野さんは優しく笑い、
平「この前Aちゃんに好きって言われて、
俺、Aちゃんの事真剣に考えたんだ。それで」
私がこの出会いを運命だと言った時のように、
大きな両手で私のほっぺをつつみ
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平「Aちゃんの事もっと知りたいし、
特別になりたいって思った。」
信じられないくらいかっこよくて優しい顔で、
信じられないくらい嬉しいことを言った。
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だだ(プロフ) - こゆきさん» ええええ永瀬担がドキドキしてくださったなんて…とってもとっても嬉しいです(;-;)今度拝見させてもらいますね!! (2019年10月7日 23時) (レス) id: 5a5d6ba394 (このIDを非表示/違反報告)
こゆき - 紫耀くんよりの廉くん担なんですけどドキドキしちゃうもんですね! 私は koiワズライって言う小説書いています!見てみてください!ちなみにオリジナルです! (2019年10月7日 21時) (レス) id: 6658eed2dd (このIDを非表示/違反報告)
だだ(プロフ) - こゆきさん» うわー!!ドキドキしてくれるかなって心配してたのでそう言って貰えて嬉しいです!!平野もイケメンに書けててよかった…。続編準備頑張りますので少々お待ちを!! (2019年10月7日 20時) (レス) id: 5a5d6ba394 (このIDを非表示/違反報告)
こゆき - めっちゃドキドキしたぁぁ!紫耀くんめっちゃイケメン過ぎる!!あー紫耀くんも私に恋してくれないかなー! 続編めっちゃ待ってます!楽しみー♪早くー! (2019年10月6日 22時) (レス) id: 6658eed2dd (このIDを非表示/違反報告)
だだ(プロフ) - 永瀬にこさん» はじめましてコメントありがとうございます!!私もこんなこと起こらないかな〜って思いながら書いてます笑 あああそんな褒めていただいてめちゃくちゃ嬉しいです(;-;)頑張ります(;-;) (2019年10月6日 21時) (レス) id: 5a5d6ba394 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:だだ | 作成日時:2019年9月27日 18時