【ハリー・ポッター】ハーフの美少女はみんなに愛されています【親世代】VI (ページ34)

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270話ページ34

_______心配のあまり、リーマスに声をかけるとリーマスはそう言って震えた肩を抑えながら立ち上がりました

『なら、私も一緒に...』

「大丈夫だよッ！そ、それじゃあ、おやすみ！」

_______私が医療室まで付き添うと言った途端、リーマスは何故か強い口調で断った後、他の生徒が寝ているのにも関わらず、ダダダダッと廊下を駆けて行きました
......やっぱり、リーマスは...

「どうしたんだ？リーマスの奴」

『どうやら少し体調が悪いらしいみたいので医療室に向かったみたいです』

_______シリウスの言葉に私はリーマスが体調不良で医療室へ向かった事を説明しました
ジェームズ、シリウス、ピーター、アイオラ......本当の事を言えなくてごめんなさい
リーマスが【人狼】だなんて口が裂けても言える訳がないじゃないですか...

翌日__

「や、やぁ...」

_______いつもの様にミヤノ寮を出てから朝一番にグリフィンドール寮へ行き、談話室で本を読んでいる時、ふとグリフィンドールの扉が開いてリーマスが入ってきました

『おや、リーマスじゃないですか。おはようございます...って、その傷は...？』

_______リーマスの顔をよく見ると昨晩は傷一つなく綺麗だった顔に何故か引っかかれた様な傷がついていました
.........まさか、医療室に行かないまま外に出たとか？
いや、それだとアルバスやミネルバ、それにアーガスが気づかないはずがありませんし、仮に医療室へ行って帰ってきたとしても、こんな傷だらけになるなんて事は絶対にあり得ませんよ...

_______自分で自分を傷つけているのなら、話は別ですが...
...ッ！まさか、誰にも傷つけたくないあまり、自分を傷つけているのでは...!?
私は読んでいた本をすぐに閉じ、リーマスの顔についている何かに引っかかれた様な傷を静かに見つめます
こんな綺麗な顔に傷がついてしまうなんて...

「あ、いや...散歩していたアイオラの猫にひっかかれちゃって...アハハ...(苦笑」

_______私が傷をじっくり見ていた時、リーマスが何かを誤魔化す様にそう言って苦笑いを浮かべてきました
傷の形状を見ると猫の爪の様な細い痕じゃなく、猫ではない事は分かります

『......まあ、そう言う事にしておきますね』

_______リーマスの様子を見た私は静かにそう言って閉じていた本を開き、再び読み始めました
私の言葉を聞いたリーマスが驚いている様子でしたが、あえて気づかないフリをしました
いつか...自分から話してくれると信じていますからね