双子の二重奏 (ページ3)

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？「…ここね。」

肩までの長さの黒髪を風になびかせながら

一人の女性が、イタリア郊外のとある街外れへ

やってきた。

彼女の名はアリア。

現・大空のアルコバレーノである。

アリアは母・ルーチェと同じく

巫女ｼｬｰﾏﾝの未来を見る力を持っていた。

その力で、【夜空】と【吹雪】が

産まれた事を知る。

海(ﾏｰﾚ)貝(ﾎﾞﾝｺﾞﾚ)虹(ｱﾙｺﾊﾞﾚｰﾉ)ですら

夜空と吹雪を知るものは

ほとんど居ないことだろう。

夜空とは、光と闇の二つを持つ空の事。

吹雪とは、雪と風の二つを持つ天候の事。

世界を保つ為の力を持つ、大切な属性。

だが、その力に耐えることができず、

死んでしまう事が多い。

だから、耐えることが出来た子達を

アリアは迎えに来たのだ。

ア「(何処に…？)」

ｵｷﾞｬｱ、ｵｷﾞｬｱ

ア「！よく、頑張ったわね…。
　産まれてきてくれてありがとう。」

籠へいれられて、大声でなく双子の赤子を

見つけた。

毛布１枚だけに包まれたその体を

アリアは優しく抱き上げて

生きていたことを祝福したのだった…。