キミハイラナイヨ。3

第120話 ナオさんの弁明 ページ39

ナオ「え…！？わ、私ですか…！？」
ソウ「いいよね、サラさん。」
サラ「…はい」
ソウ「それじゃあナオさん、弁明…聞かせてよ。」
ナオ「…………！」

ソウ「…ナオさんの行動は不可解な点が多い。」
ジョー「不可解…ッスか？」
ソウ「ミシマさん入りの箱を持って、調理室で何をしていたのか気になるよね。」
そりゃあ、ミシマ先生に話しかけながらボーっとしてたでしょうよ。
…普通ならね。
ソウ「ナオさん、あの時のキミの行動を教えてよ。」
ナオ「…私は、遺体回収のアナウンスで…パニックになって…。
箱を持った私は…調理室で、ただじっと隠れてました…。
部屋の物にも手をつけてません…。」
『部屋の物にも手をつけてません』か。
それが本当なら、箱だけになっていた包丁はどうしたんだろうね。
そして、調理室の鍵はどこで手に入れたのか…。
それとも、誰かに招き入れられたのか。
ナオ「皆さんにはとてもご迷惑をかけました…。
…でも私は…奪われたくなかったんです…！
真っ暗な中…何度も問いかけてました…。
返事なんて…返ってこないのに…」
カイ「皆さんの後に調理室を調べましたが、細工がされた形跡はありませんでしたよ。
私の前にサラさん達も探索したのでご存知ですよね。
本当にただ隠れていただけでしょう。」
ん？なんで今カイさんがナオさんを庇う？
庇うって言ったらちょっと言い方悪いけど、
この話し合いで消極的だったカイさんがここで出てくる上、ナオさんの無実を主張する意味がわからん。
サラ「ナオさん、本当に何も手を触れてないんですか？」
ナオ「えっ…！？」
お、サラさんも気づいたっぽい。
サラ「調理室はこれまでずっと、鍵がかかっていました。
そして、ナオさんが出た後に私達はこの細長い箱を手に入れましたが、
中身は空でした。
ナオさんしか、包丁を持ち出せないんですよ。」
この箱万能だな。アリスに疑われた時も使えたじゃん。

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