キミハイラナイヨ。3

第115話 証明 ページ33

ギン「………」
睨まれる。
七瀬「ごめんって、誰にも言わないから。」
いやマジでごめん。
両手を合わせて「ごめんね？」ともう一度言う。
ギン「…本当かワン？」
七瀬「本当。私嘘嫌いだから。」
ギン「………」
七瀬「ほら、私は黙ってるから。自分の言葉でサラさんに伝えて。
ね？」
ギン「…わかったニャン……」
このくらいの歳の子を掌の上で転がすのは得意だ。
孤児院育ちだからね。私ら中学生高校生よりちっちゃい子の方が多かったしね。
てか、あれが間違ってるのは1番下を見た時点でわかってる。
ギンは気づいてないけど。
ギン「……サラ姉ちゃん…」
サラ「なんだ？」
ギン「…………ぅぅ…
…………………。」
Q太郎「意気地なしのガキぜよ！それでも男かよ！」
ギン「…ううぅぅ…うううぅぅぅぅ……！」
…舌戦始まるね。
口出ししたいなぁ…でも黙ってるって約束したしなぁ…。
ギン「………………」
Q太郎「黙ってる人間に誰も手を貸さんぞ！」
サラ「Q太郎さんの言う通りだ…！
ギン！何でもいい、話してくれ！」
ギン「だって…だってボクは…」
Q太郎「子供だからって特別扱いはしねぇ！」
ギン「…ボクは何も見てないニャン…」
サラ「本当か…！？レコさんが言った言葉は全て、ウソだったのか？」
ギン「ち、違うニャン！
で、でも…ボクは…何も…」
Q太郎「ギン！ウソを付いてるんじゃねぇか！？」
ギン「…レコ姉ちゃんの勘違いワン…」
サラ「勘違いなんかじゃない！
ギン、どうしてそこまで…！」
ギン「ボクは…ボクは…！

あんな物…信じたくないだけワン！」



七瀬「……。」
ギン「ボク…あんな物出して…困らせたくないニャン…」
困らせるか…
サラ「ギン、1人で思い悩んじゃダメだ。」
ギン「ニャ…サラ姉ちゃん…」
サラ「私はギンを信じる。どんな変な物が出てきても、私が何とかしよう。」
ギン「…………！…分かったニャン…！
筋肉ゴリラにレコ姉ちゃんが怒鳴られてイライラしたニャン！」
よく言った、筋肉ゴリラと。
Q太郎「言っとくがゴリラはホメ言葉ぜよ！」
ホメ言葉なのは筋肉では？
ギン「…ボクも、サラ姉ちゃんを信じるワン！」
サラ「ああ！」

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