キミハイラナイヨ。3

第96話 解錠 ページ12

サラ「ん…？これ…」
七瀬「なんかありましたー？」
サラ「調理道具の棚にこんなのが入ってて…」
調理室の探索をし始めたサラさんは、何も入っていない包丁の箱を発見していた。
箱の表には『ご自由にお使いください』と書かれた紙が貼ってあって、
包丁が入っていた跡の刃の部分には黒で“3”“8”“0”、白で“6”“1”“2”と書かれている。
七瀬「…誰か持って行ったんですかね。包丁。」
サラ「そうだとしたら危ないんじゃ…」
七瀬「ケイジさん、ちょっと行きたいところあるんですけど…」
ケイジ「…オーケー。行ってみよーか。」

【2階 奥】
レコ「サラ！」
サラ「レコさん」
レコ「ナオを見つけてくれたんだってな！よくやったよ！ありがとう！」
ナオ「し、心配かけて…ごめんなさい…」
レコ「気にすんなよ！無事だったんだから！
でもな、ナオ。私達は仲間だろ。
もう離れるんじゃねーよ？」
ナオ「な…仲間…」
レコ「い、嫌か？私のメイクが怖いなら落とすぞ…！」
ナオ「ち、違います！嬉しいん…です。」
レコ「そうか…」

ナオ「あ、そうだ。七瀬ちゃんさっきの事…」
七瀬「あー、気にしないでください。あと、他の人にはあんまり言わないでくださいね。」
ナオ「…うん。わかった。」
七瀬「…そう言えば、調理室の鍵はどうやってあげたんですか？」
ナオ「あ、えっと…ごめん、あんまりちゃんと覚えてなくて…」
七瀬「…まぁ、しょうがないですよね〜。

あらかた予想はついてますけど。」
ナオ「…え？」
七瀬「そのうちわかりますよ。」

通路の右側にある白い扉の鍵には、 “6”“1”“2”、反対側の黒い扉の鍵には“3”“8”“0”と入力する。
どちらとも鍵が開いたので、サラさんとギンは黒い部屋を、私とケイジさんで白い部屋を調べた。

〈2階 白い部屋〉
ケイジ「壁も床も真っ白だねー。気になるものといえば壁にある鎖のついた手錠くらいかな…。」
七瀬「……」
ケイジ「…七瀬ちゃんならわかるかな。」
七瀬「少なくともギンをここに入れなくてよかったですね」
ケイジ「同感。

…ここは…良くないね。」

七瀬「…誰かこの部屋で死にましたね。
ホコリがついてるってことは、拭いたのは少し前。


タイミング的には…最初の試練ですね。」

第97話 心の内→←第95話 首の行方

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す