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空白が五つ。 ページ6
探偵社に着くと、遠くから白い髪の青年が此方に向かってきていた。探偵社員だろう。
「意外と早く着いたわね、有難う」
「いえ、では私はこれで」
出来ることならその夫が何故死んだのか、捜査が打ち切りになる程の事件を探偵が解決するところも見たかったけれど、そうもいかない。
去ろうとした時、その青年が丁度探偵社に着いたところだった。
二人が話している声を背に、歩き出す。
「あの方は...」
「此処まで案内してくれた軍警の方よ」
そうなんですね、と納得する彼をちら、と見る。
ばちりと目が合った。特にアクションもなく直ぐに顔を逸らしてまた戻る。警官帽が重くて、暑かった。
行きに通った路地は通らなかった。本当ならあんな所通らなくても探偵社なんてもっと簡単な行き方があった。
あの可哀想な女性を利用したのは良心が痛んだが、それでも躊躇なんてしていたらいつまでもAは目的に辿り着けない。
Aにはそこまでの執着があった。
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作者名:みるくてぃー | 作成日時:2019年9月8日 13時