Slap the Stick(壱) ページ9
「反動だね…」
穏やかな街、穏やかな喫茶店。
その喫茶処は、探偵社の入った
創立以来の大激戦、組合戦が終わり、皆は反動でだらけてしまっていた。
敦が持ってきた依頼も全員がパスする程。
すると、カラン、というドアベルの音が鳴って、一人の制服の少女が入ってくる。
「今日は、皆さん」
白いシャツに、膝上のスカァト。耳に掛けた赤茶色の髪がさらりと揺れた。
「お帰り〜、A」
「只今です、太宰さん。」
だらけたままの太宰がAに云う。いつもの事なので、気にせず返事して空いているカウンター席に座った。
隣にいた乱歩が、ふとAに話しかける。
「踏みとどまれて良かったな」
「え…?」
「それでこそ探偵社員だ。…でも何かあったら頼る事も大切だからな!」
最初に云われた言葉が、Aの中で反芻した。
図星だったからこそ、動揺したのだ。
「流石名探偵ですね。有難う御座います」
少し力無く笑って、乱歩に返した。乱歩は満足そうに笑って、また自分の飲み物に口をつけた。
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作者名:みるくてぃー | 作成日時:2019年6月16日 10時