仮面ノ暗殺者(壱) ページ24
「ここ最近似た暗殺事件が頻発しているね
路地裏で異能者が夜襲を受ける。既に何人か死者も出ているらしい」
特徴は正体不明の異能を使う事と仮面を被っている事だけ。
Aは少し考えたが、思いつく人物はいない。
でも異能者を襲うなら、私達が動く前にポートマフィアに殺されるかもしれない。
考えていると既に話は終わっていたらしく、先程帰ってきたばかりの太宰がいなかった。
「…太宰さん?」
何やら胸騒ぎがした。
これから、何か厭な事が起こりそうな__
「…私、太宰さん探しに行ってきます」
傍に居ないと心配でならなかった。少しでも離れたらその侭になってしまいそうな、そんな気がした。
敦と国木田も太宰を探し回ったが、見つからない。
車が爆破されたらしい場所の近くまで来て若しかしたら、と多すぎる野次馬を掻き分けて路地裏に入った。
「太宰!何処だ!?」
続いて敦と国木田も入る。国木田の目の前には、固まって動かないAと、
___血溜まりに倒れた太宰がいた。
「…っ!!ぇ…?」
Aが息を薄く吸ってよろける。肩は微妙に震えていて、少し押したら倒れてしまいそうだった。
「太宰!!」「太宰さん!?」
国木田と敦が太宰を見て叫ぶ。
異能無効化のせいで与謝野の異能力が効かないため、直ぐに救急搬送された。
その間、Aはずっと人形のように喋らないし、表情も変わらない、抜け殻のようだった。
社長のいる病院に向かっていた。四人で何も話さずに歩く。
「Aちゃん、先刻から黙りっぱなしだけど、平気…」
谷崎が気にかけ、最後尾を歩いていたAに振り返る。が、そこにAはいなかった。
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作者名:みるくてぃー | 作成日時:2019年6月16日 10時