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彼女は私の顔を覗き込んで言う。



 
「……あぁ、うん、大丈夫」


「本当かなぁ。……あ、そうだ夏油君、相談があるんだけど、この後用事ある?」


「え?」



 
唐突な申し出に戸惑う。まだ会って間もないのに、どうして自分に相談なんか?こんなに離れたクラスで、もう話すことなどないと思っていた彼女から。


断れば良かったのに、考える暇もなく彼女は強引に「決まりね!」と私の腕を引っ張って隣に座らせた。

皆がいなくなった音楽室は、やけに静かだった。
Aは隠し持っていたのか小さい紙パックのジュースを取り出して飲み始めた。それを見て、思わず声を上げる。



 
「それ」


「ん?あぁ、「生チョコレートココア」。私大好きなんだけど中々売ってなくてさぁ。この前やっと見つけたんだよね。知ってる?」


「……うん。」
 



知っている。如何にも甘ったるそうなそれは、高専の数少ない自販機に売られていたもので、Aが駄々を捏ねて入れて貰ったのだ。
 



「それで、相談っていうのは?」



 
聞くと、Aはんー、と少し考える素振りを見せてから口を開いた。



 
「私ね、好きな人がいるの」



 
何の相談かと身構えれば、彼女は窓の外を見ながらそう言った。今私はどんな顔をしているのだろうか。

きっと、酷い顔だ。どうして好きな人の恋愛相談に乗らなければならないのか。



 
「その人とはずっと一緒でさ。ある時にまぁ、その――喧嘩しちゃって、それきりだったんだけど。この高校でやっと会えたんだ」


「そう、なのか」



 
無意識に、彼女の言う男を想像する。

いつの間にか、Aの隣には違う人がいたのかと考えると、胸がキリ、と痛んだ。
 

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みるくてぃー(プロフ) - 琥珀さん» そう言って頂けて本当に嬉しいです...!ありがとうございます! (2021年2月19日 18時) (レス) id: 7b7340be6b (このIDを非表示/違反報告)
琥珀 - みるくてぃーさんありがとうございます!呪詛師五条と呪術師五条ちゃんのバトルめちゃめちゃ良かったです!本当にありがとうございました! (2021年2月19日 16時) (レス) id: 29eff10e9f (このIDを非表示/違反報告)
みるくてぃー(プロフ) - ミラさん» いえいえ!毎回リクエストやコメント糧になってます…!!リクエストありがとうございます!書いてみますね! (2021年2月19日 11時) (レス) id: 7b7340be6b (このIDを非表示/違反報告)
ミラ(プロフ) - リクエスト叶えてくださりありがとうございました!みるくてぃーさんほんとに私も拙い語彙力からこんな神作品を作ってくださるなんて凄すぎて…またリクエストなのですが、本日更新された作品の逆バージョンが見たいです!原作にif五条呪詛師ちゃん襲撃が見たいです! (2021年2月19日 0時) (レス) id: 23e9cd344d (このIDを非表示/違反報告)
みるくてぃー(プロフ) - 琥珀さん» コメント、リクエストありがとうございます!書いてみます! (2021年2月12日 22時) (レス) id: 7b7340be6b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:みるくてぃー | 作成日時:2021年2月1日 20時

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