【呪術廻戦】青い春番外編２【五条悟成り代わり】

呪詛師、五条悟の襲来* ページ20

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「ねえまだ着かないの？」
　



人気のない電車を降り、もう十五分程道路脇の歩道を程歩いていた。野薔薇が怠そうにそう零す。

それについて誰も咎めなかったのは、悠仁も恵もこの長い道程に嫌気が差していたからだ。


今回一年生三人に課せられた任務は、心霊スポットに出た呪霊の討伐及び呪物の回収。
　



「多分もうすぐだ。そこの角を曲がったら――」



　
恵がそう言いかけた時、すぐ横のコンクリートの車道に大きな音が響いた。



　
「おわっ！？」



　
見れば、道路のど真ん中にヒビが入っていた。明らかに事故ではなく、故意の襲撃。煙でよく見えないが人影が薄らと揺れている。



　
「あれ、君達高専生だよね？」



　
すると、不意に聞こえてきたこの場に合わない呑気な声。煙が晴れたかと思えば、そこには、



　
「……五条、先生？」


「？先生じゃないけど、五条だよ。五条悟」


「さとる……？」
　



目の前にいる長身の男は、そう名乗った。白髪に青い目、サングラス。

どこからどう見ても、彼らの知る五条Aにそっくりだった。

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