【HP】きみらは青春でできている。《賢者の石》 (ページ26)

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二人は慎重に進む。微かに聞こえた声が、叫ぶ声だった。

「捕まえろ！捕まえるのだ！」

声の主がハリーに飛びかかり、ハリーの上にのしかかって両手を彼の首にかけた。

その瞬間、Aとレギュラスは飛び出して、同時に呪文を唱える。

ハリーの肌に触れた時の焼ける痛みと二人の呪いによって、クィレルは飛び退いた。

「A先生！？」

「ハリー！怪我はない！？」

ハリーの目はレギュラスを捉えていたが、今は聞いている場合じゃないと思ったらしく、素早く頷くだけだった。

Aがハリーの元にいる間、レギュラスがクィレルに応戦していた。

飛び交う呪文からAはハリーを守るようにして立つ。

「レギュラス・ブラック..生きていたのか...」

「ええ、貴方の下につくのは愚かだと気付かされましたから」

「愚かはどちらだ？貴様は素質があった...」

頭の後ろで話しているが、戦っているのはクィレルの体だ。

Aは心配そうにそれを見ている。軈て埒があかなくなり、Aも加勢しようかと思った時。

レギュラスの強力な呪いがクィレルの頭に当たり、どさりと倒れた。

「レギュラス、良かった...！」

彼も流石に疲れた様子で、息を切らしながら二人のそばに座り込んだ。