【HP】きみらは青春でできている。《賢者の石》 (ページ20)

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Nostalgic ページ20

少し日が経ってから、またAの見回りの番がやって来た。

黒猫姿のレギュラスと、杖に光を灯しながら、真っ暗な廊下を歩く。偶に絵画に眩しいと怒られるが。

「...あら？」

油断していた時、奥に人影が見えた。グリフィンドール寮の近くだ。

恐る恐る近付く。

「誰？」

光に照らされた顔は、見覚えがあった。ありすぎる顔だった。

「フレッド、ジョージ...！何してるの、こんな夜中に」

「わお、見つかった」

「A先生、見逃してくれよ」

双子は何やら持っていたものを後ろ手に隠した。Aは訝しがりながら、二人を上から下までじっと見る。

「...それ、見せて」

「ただの羊皮紙の切れだぜ？」

「いいから」

一見、ただの羊皮紙に見えるそれを、Aはよく知っていた。

フレッドとジョージは大人しくそれを手渡した。

「＿＿我、ここに誓う。我、よからぬ事を企む者なり」

Aは杖で羊皮紙を軽く叩いて、その合言葉を口にした。それを見て二人は目を見開く。