【HP】きみらは青春でできている。《賢者の石》 (ページ16)

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「あの、A先生。ありがとうございました」

ハリーがAを見上げて言った。彼女はというと、まだ不安が顔に残っていた。

「＿＿いいえ。怪我はない、わよね。よかった。皆寮にいるから、真っ直ぐ戻るのよ」

屈み込んでAは三人とも目線を合わせて、漸く緊張の糸が切れたように弱々しく笑った。

三人は大人しく寮に戻っていく。それを見送ると、レギュラスは人に戻った。

「...平気ですか、A」

「...ええ＿＿こんな所で死なせたら、リリー達に合わせる顔がないわ」

「まぁ、これからは頼れる友達が二人もいる訳ですから」

ロンとハーマイオニーのことを思い浮かべてレギュラスが言う。それに彼女は頷いた。

そして、ハリー達が入学して初めての両対抗クィディッチ試合。

飛行訓練でハリーは才能を見初められたらしく、一年生でクィディッチの選手になっていた。

「そこはジェームズに似たのね。試合が楽しみね、レギュラス」

「はい、凄く。どんな飛び方をするのか見たいですね」

流石は元シーカーといった所か、レギュラスは人一倍試合を楽しみにしているらしかった。