【Harry Potter】Q (ページ4)

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彼女の盗み聞きページ4

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リリーのジェームズに対する態度は当分、変わることは無かった。

それでも矢張りジェームズは人気があり、知らない女子生徒からよく話しかけられている。

殆どはただのファンからだけれど、偶に本気の告白を受けることだってある。

ある昼下がりの廊下の角で、Aとシリウスは聞いてしまった。

「あの、ずっと前から好きでした！」

Aとシリウスは黙ったまま顔を見合わせる。

Aの方は手で口を押さえ、「不味いとこに出くわしたね」と目で彼に話した。

「...ごめん、僕は」

「リリー、ですか？」

リリーとは知り合いらしいその子は、ジェームズが断ることを分かっていたように話す。

それもそうだろう。彼の毎日のリリーへのアプローチといったら、全校生徒が知っている。

「でも私の方がリリーよりもっ」

どんどん気持ちが昂っていく女子生徒の様子をちらりと見たAとシリウスはあちゃー、という顔をする。

どう言ったって無理なものは無理なのだ。

「ごめんね、でも僕はエバンズが好きなんだ」

優しく諭すようなジェームズの声。意外と彼は女子生徒に優しい。