･ ページ15
レギュラスside
彼女のことだから、きっと僕の誕生日の為に何かしてくれているんだろう。
部屋に居ない彼女を思って、大広間に向かった。
夜の校舎は意外と暗い。しかも灯りをつけると絵画に文句を言われるので、あまり簡単に灯りをつけることも叶わない。
やっと着いた大広間の扉を開ける。その瞬間、目を瞑ってしまう程の眩しい光に包まれた。
「あっ、レギュラス＿＿ち、違うの！これは...」
それよりも驚いたのが、他の先生方もいた事、それに彼女が真っ白のドレスを着ていた事だ。
顔を赤く染めたAは僕を見て、また更に頬を赤くした。
「これは...」
「先生方とレギュラスの為にパーティを準備してたの。でも、これは＿＿その、私も想定外で」
Aは自分のドレスを見て苦笑い。壁はいつものホグワーツとは違う飾り付けで、これが自分の為だと思うと、何だか気恥しい。
「だって貴方達は結婚式をしていないんでしょう？だから雰囲気だけでもと思って」
スプラウト先生は優しい笑みで言った。
確かに結婚はしたものの、式は挙げていない。Aの薬指の指輪が光った。
「私達でAをドレスアップしたんです。貴方達は私にとってはいつまでも大事な生徒ですから」
マクゴナガル先生まで、厳格な顔つきは今日はお休みのようだ。...セブルス先輩は、いつもの顰め面だけど。
「レギュラス」
彼女が肩を叩く。振り向くと、あの日よりも大人びた笑み。
「誕生日おめでとう。
＿＿生まれてきてくれて、ありがとう」
ああ、自分はなんて幸せ者だろう。
あの日には叶うなんて到底思ってなかった、ドレス姿の彼女を見て思う。
「僕、世界一の幸せ者です」
「ふふ、世界一幸せにしてあげられたなんて、誇らしいわね」
今度は悪戯顔でAは笑った。いつの間にか先生達はいなくなっている。気を遣って出ていったのかもしれない。
笑う時に手を口に当てる彼女の癖。そのままその手を取る。
「ねえ、A」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 68人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Myu - アイザックやグレースがその後どうなったのか気になります！素晴らしい作品をありがとうございます。 (2月19日 21時) (
レス) @page35 id: 39c076b3bd (このIDを非表示/違反報告)
みかん - 本当に大好きです♥レギュラスくんには沢山幸せになってもらいたいですね！ (9月28日 21時) (レス) id: ab2697685b (このIDを非表示/違反報告)
みるくてぃー(プロフ) - ハーマイオニーさん» 応援糧になります！ありがとうございます！ (2020年11月3日 16時) (レス) id: 7b7340be6b (このIDを非表示/違反報告)
ハーマイオニー - 更新楽しみに待ってます！とっても面白いです！ (2020年10月27日 19時) (レス) id: 914afb4dd5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：みるくてぃー | 作成日時：2020年7月31日 21時
