【HP】ぼくらは青春で出来ている！七年生 (ページ2)

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Aside

「A先輩は最近思い悩んでることが多いですね。心配です」

「＿＿そう？大丈夫よ」

曖昧にへらりと笑うが、彼の表情は変わらなかった。

す、と頬に手を添えられる。まるでキスされる前みたいで、鼓動が早くなるのが分かる。

可笑しい。前は此方から近付いていたのに、何だか変に熱くなる。

「よく眠れていますか？顔色もあんまり良くないです」

「っえ、」

そこまで読まれているとは思わなかった。確かに最近は寝付けないことが多い。

彼の真剣な眼差しから逃げたくて目を逸らす。

やっと手が離れたとほっとする。

「クリスマス休暇、よかったら家に来ませんか」

「！えっと＿＿ブラック家に？」

「はい。もし宜しければ、の話ですけど。貴方には恋仲が」

「...あぁ、ギデオンとは別れたの」

レギュラスはそれを聞いて目を見張った。だが、それ以上は聞いてこなかった。

明日からのクリスマス休暇は帰る予定だったけれど、その数日は純血貴族のパーティが並べられていた。

正直それには行きたくないのだ。お父様もブラック家に行くなら許してくれるだろう。多分。

「ええ、是非行きたいわ」

二つ返事で了承すると、レギュラスは途端に嬉しそうな顔になった。

「じゃあクリスマス休暇は一緒に帰りましょう」

「そうさせてもらうわ」

また本に目を戻す。さっきよりかは、気分は軽かった。