夏祭り。三十話 ページ30
やっと太宰先輩の声が耳に入り、太宰先輩の方を向いた。彼は時々見せる真剣な表情をしていた。
もうこの顔を見るのは初めてじゃない。
それが何だかどんどん太宰先輩の近くに行っている気がして、怖かった。
「好きだよ」
ゆっくりと紡がれたその言葉。
断らなければならない。あの子がいるから。
早く断って。「矢っ張りごめんなさい」って。
どうしたの、矢島A、しっかりして。
何時も云われてきたでしょ、正しく生きなさいって。
__でも、もう良いんじゃない?
頭の中で、誰かが云った。
祭りに太宰先輩と二人で行った時点で、反抗しているのだ。
この際、全てから放たれて、自由に。
「わ、たしも…好き」
云うと同時に、唇に感触。その答えが判っていたかのようなタイミングだ。
矢張り判ってたの?そう思うが、何故か何時もみたく嫌な感じはしない。
ドーン、と遠くで花火が打ち上げられる音がした。
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みるくてぃー(プロフ) - レインさん» 何時も来て頂いて有難うございます!いい話だなんて...嬉しいです。(笑)また新作作ってるので、作ったらまた宜しくお願いしますね! (2019年8月5日 21時) (レス) id: 7b7340be6b (このIDを非表示/違反報告)
みるくてぃー(プロフ) - 雪菟さん» か、感動して貰えて光栄です!!こちらこそ読んで頂いて有難うございました! (2019年8月5日 21時) (レス) id: 7b7340be6b (このIDを非表示/違反報告)
レイン(プロフ) - 完結おめでとうございまずぅぅぅぅ!!!(号泣)めっちゃいい話でした!!!めっちゃ好きになりました!!!!もう、これ、あの、広まれぇぇぇ!!!(うるせぇ) (2019年8月5日 18時) (レス) id: f0b4214c85 (このIDを非表示/違反報告)
雪菟(プロフ) - 完結おめでとうございます!とても感動するお話をどうもありがとうございます! (2019年8月5日 17時) (レス) id: 93dfc2fd05 (このIDを非表示/違反報告)
みるくてぃー(プロフ) - レインさん» 新作にも来て頂いて、有難うございます!ストーリーを褒めて頂けるとめっちゃ嬉しいです、、!頑張ります! (2019年7月26日 19時) (レス) id: 7b7340be6b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みるくてぃー | 作成日時:2019年7月26日 8時