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#9 不思議な状況 ページ10

鏡花side


個々のパーツも場所も、全てが美しく整っているはずなのに、何処か幸薄い印象を抱く彼女。

それでも



「(綺麗な人)」



思わず目を奪われるような美しさを持つその人に、日和とはまた違う魅力を感じた。








「あの…そろそろ行かないと。

Aを待たせているので」




先程まで太宰さん達の質問攻めにあっていた日和が、控えめに云う。



…少し名残惜しさもあるけれど、折角の彼女たちの時間を邪魔するわけにはいかない。


私達は彼女よりも長い時間一緒にいる。

此れくらい、我慢しなきゃ。





それに、このまま話していては、彼女が親友として相応しいかの判定が出来ないから。





______鏡花side終了







Aside




「…」




いや、怖いよ




何、急に。


先刻(さっき)まで日和と楽しそうに話してたじゃん。




着物の女の子がこっち見てるのは分かってたけど、その視線が一気に増えた。ついでに云うと謎の圧も凄いです。



赤毛の女の子に関しては私のこと睨んでない?


私何かした?

日和と話してたから?


それは一寸理不尽過ぎ…





そんな事を考えていると、この怖すぎる状況を作った張本人(?)である日和がこっちに向かってきた。


嬉しそうに手を振りながら。




「(だからそれ辞めろってぇぇぇ

視線が怖いよ!)」



「ごめんA!待たせちゃって」


謝りながら向かいの席に座る日和。



大丈夫、と笑顔で云うと彼女は安心したように笑った。



「さっきの人達は私の同僚でね…
あ!紹介するよ!皆もAのこと気になってたみたいだし!」




『いや、大丈夫です。』



____なんて云える(はず)もなく。


日和に云われるまま私の前に並ぶ同僚さん達。




お互い話すことなんて無いので、ただ見つめ合うだけの時間が流れる。


中々気まずい状況が、日和の脳天気な声によって更に不思議な雰囲気に変わった。



「(あぁ、何でこんな事に…

でも不可抗力なんだよなぁ)」



もう抗えないであろう運命に従い、場の雰囲気に流されることを決意した。


同僚の皆さんに挨拶をすると、日和の指示により軽い自己紹介に移った。





_______

沢山の方にお気に入り登録、評価をしていただいて天にも上る心地でした。

本当にありがとうございます!



鏡花ちゃんサイド思ったより長くなっちゃった。

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ハコ28 - とっても面白いです。続きを楽しみに待ってます (2023年4月6日 13時) (レス) id: 2c42bd39d0 (このIDを非表示/違反報告)
生きる文鎮(プロフ) - 𝑩𝑰𝑮𝑳𝑶𝑽𝑬────────── (2023年1月25日 11時) (レス) @page17 id: d1f7e0ec66 (このIDを非表示/違反報告)
- これは好きだ… あえてヒロインじゃないのがいい!!! 更新頑張ってください!!! (2023年1月18日 19時) (レス) @page11 id: f2f05df21c (このIDを非表示/違反報告)
めろ。(プロフ) - す、、、好きだ____________文才ありすぎですわ!羨ましいですわ!分けてくださいまし!!!!!!(???) (2023年1月16日 22時) (レス) id: 8e324f8e54 (このIDを非表示/違反報告)
桜音リシア - この作品すごい面白いです!!ヒロインではなくヒロインの友達(仮)っていう設定が気に入りました!応援してます!更新頑張ってください!! (2022年10月11日 16時) (レス) @page17 id: 332c31e382 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:砂糖葉 | 作者ホームページ:nhatev-hdfs yue1  
作成日時:2022年1月22日 17時

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