33【オーガの。11】 ページ34
「…ならば、話が早いのう。」
ご老人さんはちらりと、青髪のオーガさんを見やる。
赤髪の若さんは、相変わらず表情がせわしない。少し心配をしているのだろうか。表情がまた悲しげに歪んだ。もっと隠しなよ…。
私も視線を右隣に向けると、青髪のオーガさんが私を見下ろしていた。
ピィが、バサリと羽音を立てながら私の膝の上に乗る。少し爪が膝に食い込んだ。…痛い。
青髪のオーガさんが、表情は変わらずに、目を細めた。
「…こちらの条件を呑むならば、貴女に
…やった！
とりあえず衣食住の住の確保が出来た！
私は、身体から力が抜けていくのを感じた。
どっと来る疲労感。冷や汗もかいていたのだとたった今知る。
余程緊張していたのが今更ながら感じられた。
『…ありがとうございます！助かります！』
膝の上のピィを抱きしめて、私は三人に頭を下げた。
ついでに、どうせなら名前をつけてもらおうかなどと考えが浮かんだが、自分の魔素が無くなるかもしれない名付けを受け入れてくれるわけがないと、こちらは諦めた。
私はそこまで強かではない。
《ちなみに、自分の魔素を相手に譲渡してから、その渡した魔素を利用して名付けをして貰うという手もございます。》
…スキルさん、私、今、そこまで強かではないって言ったよね？
話聞いてたかな？
まぁ、でも、今後必要になる情報かもだし、ありがとう、スキルさん！
スキルさんにもお礼を伝える。
すると、青髪のオーガさんは話を続けた。
ピィが私の腕の中で私に擦り寄ってきたのが感じられる。
「ここは、かつて俺の一族が"忍"をやっていた時に使っていた小屋だ。今は俺が使っている。食事等は、必要があればこちらで用意しよう。だから、」
――里に、その身と力を捧げるように。――
私はほっと息を吐いた。
取引は成立した。
オーガの里は、私にこの小屋と、食事を提供する。
私は、将来オーガの里のためにスキルを使ってどこかの密偵となる。
弱肉強食の世界で、私が唯一生き残れる方法だ。
私はピィを抱きしめながら、もう一度息を吐いた。
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次の本編からが、リムルと合流します！
ただ、せっかくのオーガとの関わり、これで終わりとか悲しいので
小話入れますね…！I˙꒳˙)←
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ミナ(プロフ) - 夢見る雀さん» ありがとうございます(´；ω；｀)そう言っていただけるなんて感激です！頑張ります！！(´TωT｀) (2019年10月14日 21時) (
レス) id: 13cdda6338 (このIDを非表示/違反報告)
夢見る雀(プロフ) - この小説めちゃくちゃ好きです！更新頑張ってください！ (2019年9月27日 5時) (レス) id: fa272da316 (このIDを非表示/違反報告)
ミナ(プロフ) - 3626 5503 63さん» ありがとうございます！(´；ω；｀)ゆったり更新ですが、がんばります！ (2019年8月21日 1時) (レス) id: 13cdda6338 (このIDを非表示/違反報告)
ミナ(プロフ) - かぐやさん» そうですよね！アニメ2期も楽しみです(*^^*) (2019年8月21日 1時) (レス) id: 13cdda6338 (このIDを非表示/違反報告)
3626 5503 63 - 更新大変かもしれないけど 頑張って下さい！ (2019年8月13日 10時) (レス) id: 878066c85e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミナ | 作成日時：2019年6月29日 0時
