3【スライムの。3】 ページ4
まぁ、わからないものは考えても仕方がない。
いずれ思い出すだろう。
そうだ、ほっとこう。
自分のことなのにまるで他人事のように冷静だった。
我ながら苦笑したくなる。
さて、私には今2つの選択肢が出てきた。
1つ目は、当初の目的通り、水辺に向かう。
水源に行けば、とりあえず飢餓は免れる気がする。
目がだいぶ慣れてきた。少し遠くにある岩肌の、シルエットくらいだったらなんとなくわかる。
その目で、ゆったりと辺りを見回すと、水音が聞こえる方に、輝く石と違った、輝く草(?)みたいなものがてんてんと生えているのが見えた。
…最悪食料が見つからなければ、あの草を食べよう。食べられるのならなんでも良い。
ただ、あの音源の元に向かうのは非常に怖い。
向かって、ただの石ころでした、が1番嬉しい。
さて、2つ目の選択肢だが。これはもうないと考えたいな。
それは、この場所に留まること。それだけ。
目が見えるようになってわかったのだが、ここはどうも安全には思えない。
何故なら、先程から聞こえるぽたぽたという水滴音、実は、洞窟の天井のゴツゴツしたところの"亀裂"から落ちている。
多分だけれど、外は雨が降っているんじゃないだろうか。
この洞窟がどれだけのものかは分からないけれど、私が今居る場所は危うい。そんな気がする。
…というわけで、私は前者の選択肢を選んだ。
もうこれは賭けだ。
あの音源は、単なる石ころでした、という結果になることを祈るばかり。
そう考えると、身体の体温はすーっと冷えていくのに対し、身体の中はだんだん暖かくなっていく。
心臓がドクドクと音を立てる。
やっと震えの止まった脚を、静かに動かして。
足音はなるべく、立てないように。
私は水辺のあるであろう闇の中を手探りに、進むことにした。
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主人公さんはいつ物語の主役に出会うのでしょう??←
ちょっと不安になってきました(*´ω`*)
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ミナ(プロフ) - 夢見る雀さん» ありがとうございます(´;ω;`)そう言っていただけるなんて感激です!頑張ります!!(´TωT`) (2019年10月14日 21時) (レス) id: 13cdda6338 (このIDを非表示/違反報告)
夢見る雀(プロフ) - この小説めちゃくちゃ好きです!更新頑張ってください! (2019年9月27日 5時) (レス) id: fa272da316 (このIDを非表示/違反報告)
ミナ(プロフ) - 3626 5503 63さん» ありがとうございます!(´;ω;`)ゆったり更新ですが、がんばります! (2019年8月21日 1時) (レス) id: 13cdda6338 (このIDを非表示/違反報告)
ミナ(プロフ) - かぐやさん» そうですよね!アニメ2期も楽しみです(*^^*) (2019年8月21日 1時) (レス) id: 13cdda6338 (このIDを非表示/違反報告)
3626 5503 63 - 更新大変かもしれないけど 頑張って下さい! (2019年8月13日 10時) (レス) id: 878066c85e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ミナ | 作成日時:2019年6月29日 0時