26【オーガの。4】 ページ27
ギィ、と、扉が開く音がした。
うとうとしていたピィが、ピクリと音のした方へ頭を動かす。
一部屋しかない小屋。中にはお茶を沸かすための場所はなかった。
そこからなんとなく予想はしていたけれど。きっと他の場所まで行ってお茶を入れてくるのだと。
青髪のオーガさんが戻ってきたのは、日がだいぶ傾き始めた頃だった。
ここに着いたのは、日が真上に昇っていた時。多分、だけれど、オーガの里に戻っていたのだろう。
オーガさんの手にはお盆。それに急須と湯呑が二つと、小さな水桶が載っていた。
オーガさんは扉を開けるなり、私を見て目を見開いたが、直ぐに平静を取り戻して小屋の中に入ってきた。
大方、私達が逃げ出しているだとか、そんなことを思っていたのだろう。
スキルさんが、それは得策ではないかもしれないって言ったから、私はここで大人しくしていただけだけれど。
青髪のオーガさんは、机の上に湯呑を置き、急須でお茶を注いだ。
そして、一つを私に手渡す。
私は、何の躊躇いもなしにそれを受け取った。
そして、もう一つ、水が入った小さな水桶も私に渡してくる。
「…その、鳥も喉くらい乾くだろう。」
…なるほど。ピィのか。
『ありがとうございます』と言って、それを受け取ると、ピィの前に置いた。
ピィは一瞬反応したが、オーガさんの顔を見て、飲むのをやめたようだった。
『すみません。せっかく頂いたのに。』
私は困ったような表情になっていただろう。実際、ピィがオーガさんの顔を見て飲むのをやめるだなんて、考えもしなかった。
余程この人を警戒をしているのだろう。
オーガさんは、ピィを見つめて怪訝な顔を浮かべたが、一瞬のこと。
直ぐに、また無表情に戻った。
「別に、気にしない。」
…いや、今のは気にしていただろうに。
やっぱり敵意はないのだろうなぁ。多分、里を守るって気持ちが優先なだけで。
私も別に敵意があるわけではないのだけれど、さて、どう伝えるのか。
ピィの分の飲み水を持ってきてくれたのだ。悪い人ではない、きっと。
あ、ちなみにスキルさん、毒は。
《はい。どちらにも入っておりません。》
よし。ならばスキルさんの予想が一番可能性が高いということ。
ストンっと右隣から音がした。
何だろうと顔を向けると、青髪のオーガさんが隣に座っていた。
…え、待って聞いてないこれは。
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ミナ(プロフ) - 夢見る雀さん» ありがとうございます(´；ω；｀)そう言っていただけるなんて感激です！頑張ります！！(´TωT｀) (2019年10月14日 21時) (
レス) id: 13cdda6338 (このIDを非表示/違反報告)
夢見る雀(プロフ) - この小説めちゃくちゃ好きです！更新頑張ってください！ (2019年9月27日 5時) (レス) id: fa272da316 (このIDを非表示/違反報告)
ミナ(プロフ) - 3626 5503 63さん» ありがとうございます！(´；ω；｀)ゆったり更新ですが、がんばります！ (2019年8月21日 1時) (レス) id: 13cdda6338 (このIDを非表示/違反報告)
ミナ(プロフ) - かぐやさん» そうですよね！アニメ2期も楽しみです(*^^*) (2019年8月21日 1時) (レス) id: 13cdda6338 (このIDを非表示/違反報告)
3626 5503 63 - 更新大変かもしれないけど 頑張って下さい！ (2019年8月13日 10時) (レス) id: 878066c85e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミナ | 作成日時：2019年6月29日 0時
