23【オーガの。】 ページ24
青髪のオーガさんは、ゆっくりとこちらに近づくと、頭を下げた。
近くで見ると、青髪の隙間から、白い角が覗いている。
「…すまない。貴女の使い魔とは思わず、危うく命を奪うところだった…。」
…おお。なんて礼儀正しいのでしょう。
そして逞しい身体に、整った顔立ち。非の打ち所がない人だ。少し強面だけれど。
そんなことを思ってから、はっとして私は首を振る。
『い、いえいえいえ！大丈夫です、無傷でしたし。』
ね、ピィ？
そう問いかけながら、私は、私の頭を止まり木にした小鳥を見上げる。
ピィには不満があるのか、頭皮に爪をじわりと食い込ませてきた。このやろう。
「キュピー………」と、不満を訴える声。
地味に痛いんですよ、それ。
私たちの無言の、見つめ合うというか、睨み合うというか、そんなやりとりを見ていた青髪のオーガさんは、口元を緩ませながら、問うてくる。
「…ところで、貴女はどちらから来ましたか？」
…あ、この人、目が笑ってない。
やっぱりまずかったかな。勝手に縄張りに入ってきたようなものだもんね、私達。
それにしてもオーガさん、すっごいオーラが怖いです。
アレですか。返答次第では帰さないとか、良くて追い返されるとか？
す、スキルさぁん！！
《現在、「ジュラの大森林」では暴風竜ヴェルドラが消えたことにより、「
な、なるほど。
それはそれは。私にはとても関係がない話でしたね。それなら、正直に答えるか。
『その、迷子でして。』
…間違ってはいない。
もう一度言う。間違ってはいない。
だからオーガさん、そんな目で見ないで。
そんな、「何言ってるんだこいつ」みたいな目で見ないで。表情変わらないくせに目は正直だな、この人。
ガサガサ…と、二人の周りにある木々が風で揺れた。
オーガさんは、一度だけ長く瞬きをすると、また薄く笑みを浮かべる。
「…それは、大変だ。すぐそばに俺たちの里がある。しばし立ち寄るのはどうだろう。」
なんという嬉しいお誘い。
でもこれって…
《はい。九割型罠かと思われます。》
…ですよねー。やっぱりー。
ピィが「キュルル…」と鳴いた。
仕方がない。無害なのを証明しよう。怪我してもすぐ治るのだし。
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ミナ(プロフ) - 夢見る雀さん» ありがとうございます(´；ω；｀)そう言っていただけるなんて感激です！頑張ります！！(´TωT｀) (2019年10月14日 21時) (
レス) id: 13cdda6338 (このIDを非表示/違反報告)
夢見る雀(プロフ) - この小説めちゃくちゃ好きです！更新頑張ってください！ (2019年9月27日 5時) (レス) id: fa272da316 (このIDを非表示/違反報告)
ミナ(プロフ) - 3626 5503 63さん» ありがとうございます！(´；ω；｀)ゆったり更新ですが、がんばります！ (2019年8月21日 1時) (レス) id: 13cdda6338 (このIDを非表示/違反報告)
ミナ(プロフ) - かぐやさん» そうですよね！アニメ2期も楽しみです(*^^*) (2019年8月21日 1時) (レス) id: 13cdda6338 (このIDを非表示/違反報告)
3626 5503 63 - 更新大変かもしれないけど 頑張って下さい！ (2019年8月13日 10時) (レス) id: 878066c85e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミナ | 作成日時：2019年6月29日 0時
