16【洞窟の外の。4】 ページ17
黒狼という魔物は、右側の森から来た。
そして、リムルさんの後を追って、左側の森に駆けて行った。
さわさわ、と、まだ木々が揺れている。
んー…私も先に進みたいな…。けれど、残った選択肢と言ったら…
《はい。右は、他の黒狼がいる可能性があります。左は、スライムのリムルと先程の黒狼がいるのは確実でしょう。このまま目の前を真っ直ぐ森に入っていくことが賢明かと思われます。》
…ですよね…。
私はそっと立ち上がると、素早く森の中に入っていった。
もちろん森の中に危険がないわけではない。
洞窟より広いから、むしろ、洞窟よりも危険な生き物が多いはず。
なるべく、草木をかけ分ける音でさえ、極力立てないように気をつける。
木々が生い茂っているからか、森に入った途端、少しだけ薄暗く感じた。
洞窟の中でさえ、心臓がドクドク言っていたのに。
今も少しずつ、鼓動が早くなってくる…。
そんな時。
《
ん？どうしたの？スキルさん。
私は、洞窟の門扉から結構進んだ先にある、大きな木の影に隠れて、返事をする。
少し疲れた。丁度いいな。ここで休憩でもしようと、地面に腰を下ろす。
さらりと、視界に銀色が入る。自分の髪だった。洞窟の中に今の今までいたのに、思ったより汚れてない銀髪が、鎖骨あたりまで伸びていた。
…私の髪は、銀髪なのか。知らなかった。
《…ドッペルゲンガーという種族についてなのですが…》
ああ、そう言えば、リムルさんとヴェルドラさんから隠れて、そんな話をしていた気がする。
ガサガサと、そばの草木が揺れた。
ビクリ、と身体を強ばらせたが、姿を現したのは小さな生物で、スキルさんが《「魔兎」です。危険はありません》と教えてくれる。
ドッペルゲンガー。自分とそっくりの姿をして、自分の周りをうろつく怪異。会えば命はないと聞いたことがあった気がする。
《はい。ですがそれは、人間が子供に話す御伽噺であり、半分正解で半分誤りです。》
ほう。
ではドッペルゲンガーとは？私とは何？
《ドッペルゲンガーとは、ゴーストという魔物の上位種です。数が非常に少なく、主な生息地は人間の街です。他者のスキルを固有スキル『姿見』によって無差別に獲得することができるため、人間にとっては、出会えば命が危機に晒される魔物…魔人です。》
…え？それじゃ、私人間に会いに行けなくないですか？
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ミナ(プロフ) - 夢見る雀さん» ありがとうございます(´；ω；｀)そう言っていただけるなんて感激です！頑張ります！！(´TωT｀) (2019年10月14日 21時) (
レス) id: 13cdda6338 (このIDを非表示/違反報告)
夢見る雀(プロフ) - この小説めちゃくちゃ好きです！更新頑張ってください！ (2019年9月27日 5時) (レス) id: fa272da316 (このIDを非表示/違反報告)
ミナ(プロフ) - 3626 5503 63さん» ありがとうございます！(´；ω；｀)ゆったり更新ですが、がんばります！ (2019年8月21日 1時) (レス) id: 13cdda6338 (このIDを非表示/違反報告)
ミナ(プロフ) - かぐやさん» そうですよね！アニメ2期も楽しみです(*^^*) (2019年8月21日 1時) (レス) id: 13cdda6338 (このIDを非表示/違反報告)
3626 5503 63 - 更新大変かもしれないけど 頑張って下さい！ (2019年8月13日 10時) (レス) id: 878066c85e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミナ | 作成日時：2019年6月29日 0時
