113 ページ18
→
『行こっかなって思ってる』
プライベートの関わりは避けるやつだと思っていたから
その返答が意外で
知らないうちに誰かと･･･。
そう考えただけでまた湧き出てくる黒いモヤ
轟｢行く｣
『え？』
上鳴《よかったー！じゃあ明日11時に駅前集合な！》
返答に驚いた椎名がこちらを見てるけど
俺もまさか自分の中に
こんなも独占欲があるとは思ってもみなかった
耳郎《じゃ、うちらは邪魔者みたいだから》
芦戸《ばいば〜い》
今だガヤガヤする中
強制的に切られた通話
｢切るなぁぁぁ｣
って誰かの叫びが聞こえてたのはきっと気の所為だろう(峰田)
『電話来る前なにか言いかけたよね？』
勝手に切られたスマホを見つめて
相変わらず不思議そうな顔の椎名からかけられた言葉
轟｢あぁ･･･。忘れた｣
『？なんか顔色も悪いよ』
轟｢･･･ｯ･･････｣
そう言って距離を詰め寄られ
肩にかけられたタオルから直接薫る匂いが
目の前に好きな人がいるという現状が
脳を刺激し。混乱させた
金木犀の甘い誘惑
外の雨が何もかも打ち消してくれるような気がして
「『･･･』」
意味も分からないのか逃げない彼女の顔に
近づけば近づくほど心臓は高鳴って
健全なる高校生男子としては普通の思考
クラスメイトもそれを勘づいていた
だから･･････、
轟｢･･････わりぃ｣
なんて。
そんなもの理由になる筈ねぇか
触れる直前で距離をとった俺に
やっぱりハテナしか浮かべない椎名
なんとも言えない空気感の中
ピーッと乾燥機の音が部屋に響いた
ソファを立って部屋を出てく椎名の後ろ姿に
思わず漏れたため息
轟｢･･････お試し期間、だもんな｣
いくら付き合ってるとはいえ
そこに恋愛感情があるわけじゃない
一方的な俺の欲を押し付けるのは間違ってる
轟｢はぁ｣
1人取り残された部屋で
本日、二度目の大きなため息
轟(せめてもう少し鋭くなんねぇかな)
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 298人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
?ミズクラゲ?(プロフ) - 尊さのあまり130話涙出るんだが…何回も読み返してます！更新停止になっちゃったのは悲しいですが、楽しみに待ってます！ (2021年11月9日 17時) (
レス) @page36 id: d5d19811bb (このIDを非表示/違反報告)
Lin(プロフ) - ナギサさん» コメントありがとうございます！！ もう暫く焦れったい期間は続くと思いますがお付き合いいただけると嬉しいです ^^ (2020年5月23日 14時) (レス) id: 7cab0ad2aa (このIDを非表示/違反報告)
ナギサ(プロフ) - 読んでてとても楽しいです。轟くん…頑張れ！ (2020年5月23日 8時) (レス) id: 0d12511f2e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
