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「え?ミツ先輩?どうゆうこと?」
訳がわからないという表情の2人。
でもそれは私も同じこと。
みっくんが裕太くんと私の顔を交互に見て言った。
「待って待って!Aと玉は知り合いなの?」
私は裕太くんのことカフェで見てたから知ってるけど。
それは知り合いと言えるようなものでもないし。
裕太くんにとって私は、つい昨日たまたま店に来たお客さん。
「えっと・・・」
なんと答えていいのか迷っていると代わりに裕太くんが言った。
「昨日、ヨシさんのお店でバイトしてる時にお客さんで来てくれたんですよ。」
その返事は、裕太くんが私のことを覚えていないという現実を突きつけられたようなものだ。
彼と会話をしたことがあるわけでもない。
覚えていないというよりは、知らないと言うほうが正しい。
当然の返事。
それなのに、なんだろう。
この胸を締め付けられるような感覚は。
「ヨシさんの店ってEternal?そこに昨日Aが来たの?」
「そうっす。」
「あれ?みっくんはヨシさんのこと知ってるの?」
「あぁ、ヨシさんは大学の先輩なんだよ。
ヨシさんがEternalをオープンした時、俺が玉をバイトで紹介したんだ。
玉は俺の高校の時の後輩で、今日の鍋に誘ったんだ。」
「え、そうなの?!」
世間って狭い
つくづくそう思う。
「あの・・・2人はどんな関係なんすか?」
今度は裕太くんが聞く。
「こいつは俺の従妹なんだよ。」
みっくんがニッと口角を上げて笑う。
「え?従妹?ミツ先輩の?!」
「なんだよ、そんなに驚くことか?」
「あ、いや・・・。」
「とりあえず、2人とも俺の部屋行こうぜ。寒いよ。」
みっくんは両手を合わせ、ハァっと白い息を吐いた。
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作者名:Pyon-co | 作成日時:2014年12月8日 20時