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「それで、もう1人は?」
「えっと、裕太くんなんです。」
「え??」
さすがの律子先輩もそれは予想できていなかったようだった。
「彼のこと、Eternalで会う前から知っていたんです。私がよく行っていたカフェによく来ていたので。」
「そうなの?じゃぁEternalに行った時に裕太くんが驚いてたのって、Aちゃんのこと知ってたから?」
「いえ、話したことはなかったので彼は私のことを覚えていないと思います。もう2、3年経ってますし。」
「そう。さっき従兄の後輩だったって言ってたよね?」
「そうなんです。先輩たちとEternalに行った次の日、従兄が鍋パーティーをやるって言いだして手伝いに行ったんです。そこでまた裕太くんと会って。」
「それは、すごい偶然。」
「私も驚いてます。初めて彼を見たときのことが忘れられないんです。」
「忘れられない?」
「はい。カフェにいた裕太くんがあまりにカッコよくて。いつも窓際で長い足を組んで、雑誌を見ていました。ページをめくる仕草がすごく綺麗で、実はいつも見とれていたんです。鍋パーティーの時、実際に話してみたら、優しさがさり気なくて、笑顔が素敵でずっと見ていたいなって思ったんです。」
裕太くんのことを説明するのに言葉がスラスラ溢れ出てくる自分に驚く。
「裕太くんカッコいいもんね。それで引っかかってるのは里香ちゃんのことね。」
さすが勘が鋭いと自負する律子先輩。
「先輩も気づきました?」
「そりゃあね。明らかに里香ちゃんの態度変だったし。過去に何かあったのかな。」
「そう思いますよね。付き合ってたとか・・・ですかね。」
「それはわからないけど。例えそうだったとしても、過去の話じゃない?だって里香ちゃんは今、太輔に夢中なんだもの。今日のランチだって本当は里香ちゃんと約束なんてしてなかったんでしょ?」
「え、先輩知ってたんですか?」
律子先輩の勘は「さすが」を通り越し「恐ろしい」の域に達している。
もはや隠す必要はないだろう。
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作者名:Pyon-co | 作成日時:2014年12月8日 20時